米ニューヨーク市にあるニューヨーク・タイムズ紙の本社ビル(Andrew Burton/Getty Images)

米NYタイムズ紙、複数の従業員が過去中国官製メディアで勤務=報道

米メディア「ナショナル・パルス(The National Pulse)」は8日、ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙の複数の社員は中国政府系英字紙・中国日報(チャイナ・デイリー)に勤務したことがあると報道した。

報道によると、NT紙の撮影監督であるジョナ・ケセル(Jonah Kessel)氏、編集者兼レイアウトデザイナーのディルムッド・マクダーモット(Diarmuid McDermott)氏、欧州文化専門記者のアレックス・マーシャル(Alex Marshall)氏の3人が過去、中国官製メディアで働いていた。

2009年7月~10年11月まで、チャイナデイリー紙でクリエイティブ・ディレクターを務めたケセル氏は、ツイッター上で、中国共産党のために「働いている」「給料をもらっている」と何度も書き込んだ。同氏はまた、中国当局のために働くことは、時に「メリット(benefits)」があると投稿していた。

2009年11月の投稿で、ケセル氏は「職場を表す言葉を聞かれたとき、もし最初に思い浮かぶ言葉が『調和(harmonious)』であれば、それはあなたがPRC(中華人民共和国)のために働いている証拠だ」とツイートした。当時の胡錦濤国家主席が「調和のとれた社会」(和諧社会)の実現を掲げていた。

ビジネス向け交流サイト「リンクトイン(LinkedIn)」のプロフィールによれば、マクダーモット氏は2003~04年まで、チャイナデイリー紙で編集者として勤務した。2012年11月~20年11月までの8年間、香港を拠点に「China Daily」の編集者兼デザイナーとして働いていた。昨年、NY紙でも同じポジションに就き、現在香港を拠点に活動している。

同氏はチャイナデイリー傘下の週刊紙「アジア・ウィークリー」の紙面刷新を主導した。「コピーの編集、原稿のリライト、レイアウトやグラフィックのデザイン、ニュースや写真の調達、ウェブ上での存在感の向上」など業務内容は多岐にわたった。

一方のマーシャル氏も2003〜04年まで、チャイナディリー紙で編集者として勤務していた。

大紀元英語版は、ニューヨーク・タイムズに対してコメントを求めたが、返答はなかった。

米司法省の昨年の発表によると、チャイナデイリー紙は過去4年間、米国の各メディア企業に広告費や印刷費として総額1900万ドル(約20億8134万円)を支払った。

ワシントン・ポスト紙やウォール・ストリート・ジャーナル紙などには、チャイナデイリー紙が作成した有料記事を掲載していた。これらの有料記事は中国当局寄りの内容であった。

司法省の公開情報では、チャイナデイリー紙は過去4年間、ニューヨーク・タイムズ紙にも5万ドル(約548万円)の広告費を支払ったという。

(翻訳編集・張哲)

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