古代中国の物語

怨恨を水に流す

隋王朝の末期、杜如晦(とじょかい)は叔父の杜淹(とあん)と共に、当時割拠していた群雄のひとり、王世充(おうせいじゅう)に仕え、唐軍と戦った。当時、杜淹は杜如晦とその兄弟を憎んでおり、王世充の指示のもとに杜如晦の長兄を殺害し、杜如晦を投獄した。しかし、杜如晦は叔父に対して恨みを持つことはなかった。

後に唐王朝を確立した李世民(598 – 649 AD)が王世充を打ち負かすと、敵軍で活躍していた杜淹は捕らえられ、投獄された。

李世民の相談役だった杜如晦の兄・杜楚客(とそかく)は、長兄を殺された恨みから、杜淹を死刑に処するべきだと考えた。しかし、杜如晦は涙を浮かべて兄に懇願した。「叔父は私たちの兄を殺しましたが、その見返りとして我々が叔父を殺せば、一族が殺し合うことになりましょう。それは絶対に避けなければなりません」

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