空母「遼寧」含む中国海軍艦艇6隻が宮古海峡を通過した(防衛省統合幕僚監部)

空母「遼寧」含む中国海軍艦艇6隻が宮古海峡を通過 昨年4月以来

防衛省4日の発表によると、自衛隊は3日午前8時、長崎県の男女群島の南西約470キロメートルの海域で、南東へ進む中国海軍空母遼寧」やミサイル駆逐艦3隻を含む6隻を確認した。これらの艦艇は沖縄本島と宮古島の間を南下して太平洋に向けて航行した。

海自は護衛艦「すずつき」や哨戒機のP1、P3Cで、情報収集と警戒監視を行った。この発表に際し、防衛省は「自衛隊は引き続き、我が国周辺海空域における警戒監視活動などに万全を期す」とコメントしている。

空母・遼寧は日本の南西諸島を含む、中国が定める対米防衛ライン「第一列島線」を通過し、太平洋に進出したのは、今回で5回目。前回は2020年4月で、この時は太平洋進出後に艦載戦闘機が飛行していた。

防衛省による中国軍の分析によると、東シナ海での活動において中国海軍艦艇は近年、活動海域を南方向に拡大し、日本の尖閣諸島に近い海域では恒常的に活動している。太平洋にも高い頻度で進出しており、その経路も津軽海峡、沖縄・宮古島間、大隅海峡、与那国島・仲之神島間、宗谷海峡、奄美大島・横当島間など、多様な経路を通過している。

3月、沖縄県の尖閣諸島周辺の海域を航行する中国軍艦艇はレーダーを切って航行していた。実戦を想定した活動であり、自衛隊や米軍に動きを察知させないことが狙いとみられている。産経新聞が3月29日、複数の政府関係者の話として伝えた。

中国の公表する国防費は1兆2680億元(約20兆2881億円)で、日本のおよそ4倍。しかし、この数字は実際に軍事目的に支出している額の一部にすぎないとみられている。米国防省報告「中国の軍事力・安全保障の進展に関する年次報告書2020」によれば、実際の中国の国防支出は約2兆9000億円以上多いという。

また、同報告によれば、中国海軍は現在、約350隻の艦船を所有し、数では世界最多。さらに、他国にないスピードで艦船を大量生産していると推定されている。これらのミサイル巡視船、コルベット艦、フリゲート艦、駆逐艦は、中国沿岸の北部、東部および南部戦域に配置されている。

中国は、4隻目の空母を建造している。現在所持している「遼寧」を含む3隻は通常動力であるが、4隻目は原子力を動力とするという。完成すれば、中国初の原子力空母になる。サウスチャイナ・モーニングポストが13日、中国軍に近い消息筋の話として報じた。

(佐渡道世)

関連記事
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]
上川陽子外務大臣は、パナマ在留邦人及び進出日系企業関係者と昼食会を実施した。日・パナマ間の経済分野における協力の可能性や課題、教育などについて、意見交換を行った。
2月23日午後、上川陽子外務大臣はパナマ運河視察を行った。日本が主要利用国であるパナマ運河の安全かつ安定的な利用環境確保に向けた連携を維持すると表明