米コーネル大、北京大と共同学位プロジェクト、教授、学生が中止求める「権威主義国家と関係」

コーネル大学(Cornell University)の学生会が3月25日、満場一致で、同大と北京大学が進めている共同学位プログラムの中止を求めた。同大の100人以上の教授もこのプログラムは権威主義国家と密接な関係があるとして、すでに反対の意を示した。米メディア「ワシントン・フリー・ビーコン」が報じた。

学生ら「北京大学と提携しないよう求める」決議を可決

同プログラムの規模は数百万ドルに上る。コーネル大学の学生らは同日、北京大学との提携関係を中断し、倫理基準を遵守しているかどうかという観点から「現在のすべての国際的な協力関係を再評価する」よう要求した。

学生集会は賛成18票、反対0票、棄権4票で「学生決議」を可決した。この決議は拘束力をもたないが、大学の規則では、学長は30日以内に返答することが義務付けられている。これで学長はこの提携関係について初の公式声明を発表することになる。

コーネル大学はこれまで、中国共産党が人権侵害を犯したことを認めていない。 

今回の決議は、新疆ウイグル人や反対派を厳しく締め付ける残酷な政権との提携に不満を持つ人が増えていることを意味する。校内全体で広がり高まる不満は、コーネル大学と北京大学の間の協力だけでなく、大学と中国関連のすべてのパートナーシップに影響する可能性がある。

3月25日に行われた審議のなかで、学生議会メンバーは、「(北京大学をはじめとする)中国の機関との提携を続けることは、現在進行中の大量虐殺を正常化し、容認することになる」と発言した。

この決議は、コーネル大学と中国との関係だけでなく、トルコやサウジアラビアなど、「学問の自由が問題になっている」すべての国との関係を対象としている。

コーネル大学共和党員会長:大学は中共がジェノサイドを犯したことを認めなければならない

コーネル大学のウェストン・バーカー(Weston Barker)共和党主席は、大学は中国政府がジェノサイドを犯していることを認めなければならないと述べた。 

「少なくとも、コーネル大学はトランプ政権とバイデン政権の両政権の立場を採用し、中国がウイグル人に対してジェノサイドを犯していることを認めるべきだ」「新疆での中国当局の振る舞いは多く報じられているので、無視することはできない」とバーカー氏は付け加えた。

コーネル大学の中国人学生Weifeng Yang氏は、北京大学との提携は、明らかに大学側の金策であるため、見直すべきだと主張している。コーネル大学の関係者もこの提携を認めており、年間100万ドル(約1億1071万円)の利益を生む「非常に収益性の高い事業」であるとしている。

「コーネルは現金を得て、北京大学は名声を得る」とYang氏はワシントン・フリー・ビーコンに語った。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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