中国のことわざ

高枕無憂(こうちんむゆう)

 「高枕無憂」とは、枕を高くして、ぐっすり眠り、心配事がないということ。せわしない世の中、なかなかそのような境地にはなれませんが、中国戦国時代の故事が、その秘訣を教えてくれるかもしれません。

戦国時代(475-221BC)、斉という国に住んでいた孟嚐君(もうしょうくん)は非常に寛大で、たくさんの食客を家に住まわせていた。その中に、馮諼(ふうかん)という男がいた。食客とは通常、一つ二つは特技を持ち、居候する代わりに主人が困った時には助けることが条件だったが、馮諼には特に秀でたところがなく、孟嚐君も持て余していた。

ある日、孟嚐君は馮諼に、薛(せつ)という領地へ赴き、そこの住民から借金を取り立てるよう依頼した。馮諼はこれで主人のお役に立てると喜び、さっそうと領地へ向かった。しかし、馮諼は住民を前にすると、突然借用書の一部を焼き捨ててしまった。

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