【漢詩の楽しみ】過零丁洋(零丁洋を過ぐ)
辛苦遭逢起一経、干戈落落四周星、山河破砕風抛絮、身世飄搖雨打萍、皇恐灘頭説皇恐、零丁洋裏歎零丁、人生自古誰無死、留取丹心照汗青
辛苦遭逢(しんくそうほう)一経(いっけい)より起(おこ)る。干戈(かんか)落落たり四周星(ししゅうせい)。山河、破砕(はさい)して風、絮(じょ)を抛(なげう)ち、身世(しんせい)飄搖(ひょうよう)雨、萍(へい)を打つ。皇恐灘頭(こうきょうたんとう)皇恐を説き、零丁洋裏(れいていようり)零丁を歎(たん)ず。人生、古(いにしえ)より誰か死無からん。丹心(たんしん)を留取(りゅうしゅ)して汗青(かんせい)を照らさん。
詩に云う。救国のための艱難辛苦は、経書を読んで進士に及第してからのものだ。武器を取り、兵を起こして転戦すること四年間。山河の荒れ果てた様子は、まるで柳絮(りゅじょ)が風に飛んで舞うかのよう。さすらう我が身は、雨に打たれる浮き草のようではないか。先ほど過ぎた、船の難所である「皇恐灘」のほとりでは「皇恐」つまり祖国南宋が滅亡する危惧を説き、この「零丁洋」では「零丁」つまり孤独で落ちぶれた我が身の様を歎(なげ)いた。人生は古来より、誰か死なないものがあろう。(どうせ死ぬ身であれば)この忠誠の真心を、史書の上に留めて輝かせたいものだ。
関連記事
「いい塩梅」の語源は、文字どおり塩と梅。梅を漬けると生まれる梅酢と塩の加減から生まれた言葉は、やがて人間関係や国を治める知恵を表す言葉へと広がっていきました。
寛大な人は特別な性格だからではなく、周囲の人の気持ちや変化に気づく力が高いのかもしれません。研究が示す「寛大さを育てる方法」を紹介します。
慢性炎症は、老化や糖尿病、認知症など多くの病気の背景にあると考えられています。専門家が、免疫バランスと腸内環境の関係、そして健康寿命を延ばすために今日からできる習慣をわかりやすく解説します。
肩や首の痛みの原因と対処法を、リハビリ専門医が解説。正しい座り方・枕の選び方・毎日できる3つのストレッチで、慢性化する前にセルフケアを始めましょう
30代、40代のビタミンD不足が、将来の脳の健康に影響するかもしれません。最新研究では、認知症の症状が現れる何年も前から脳に変化が起きる可能性が示されました。今からできる対策をわかりやすく紹介します。