十匹の羊に、九人の羊飼いがいること。官僚が多すぎて、効率が悪いことの例えです。国や組織を運営するには、リーダーが多すぎると混乱をきたします。時代が変わっても、それは同じですね。
隋(581-618年)の初代皇帝・楊堅には、楊尚希(よう・しょうき)という賢い大臣がいた。楊尚希は、数多くの役人がそれぞれのやり方で郡を割拠しているのを見て、楊堅に次のような書簡を送った。
「隋の国には多くの郡があり、役人の数も多く存在します。まるで10匹の羊に9人の羊飼いがいるようなものです。物事を進めるのに非常に時間がかかり、国の財政を圧迫しています」
「郡と役人の数を減らすことが先決です。官僚は必要最小限の数にとどめ、辞職させた役人には他の仕事を与えましょう。そうすれば、国は予算を節約でき、効率よく民を治めることができます」
書簡を受け取った皇帝は、楊尚希の勧めに従って役人の数を減らし、郡を廃して州と県を設置するなど、内政の整理に力を注いだ。
(EpochTimes/翻訳編集・郭丹丹)
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