【党文化の解体】第2章(15)「調和と共存に回帰する道」
3-3)調和と共存に回帰する道
2005年、「狼文化」が全国を風靡した。狼文化ブームで出版された『狼魂』の中に次のような一節がある。「オオカミのやりかたをまねなければ駄目なのか?だめだ。どうして?なぜならば、食うか食われるかの生存競争の中で、勝てば官軍、負ければ賊軍という厳しい社会での戦いにおいて、もし心に善があって、競争相手に手心でも加えてしまえば、相手に容赦なく潰されてしまう」。これは党文化の闘争思想の真髄をよく言い得ている。
上の考え方と対比できるあるエピソードを紹介しよう。アメリカの大統領であったリンカーンは、政敵に対して友好的な態度を取ったため、ある幹部の不満を買った。彼は、そんな人々と友好的に付き合ってはいけない、彼らを消滅させなければならない、とリンカーンを批判した。すると、リンカーンは「彼らが私の友人に転じたら、敵を消滅したことになるのではないのか」と穏やかに言った。
関連記事