大紀元エポックタイムズ・ジャパン

【歌の手帳】雨空に祈る

 思ひあまりそなたの空をながむれば霞を分けて春雨ぞ降る(新古今)

 詞書きに「雨の降る日、女に遣はしける」とあります。雨がしとやかに降る春の日に、作者から離れたところにいる女性を恋するあまり、その方向の空を眺めて思いを馳せたという、なんとも胸にしみる一首ですが、こんな切ない恋歌を詠んだ人は一体誰でしょう。

 藤原俊成(1114~1204)。『新古今和歌集』の中心的な選者である藤原定家のお父さんです。その俊成の家集である『長秋詠藻』によると「はるごろ、しのぶる事ある女のもとにつかはしける」と言いますので、これは実際に、人目を忍びながら恋する女性のもとへ送った歌とみて間違いないでしょう。書いたところで止めたラブレターではなく、切手を貼ってポスト投函したとは、俊成さん、なかなかやりますな。

▶ 続きを読む
関連記事
昔から、人々は微生物に囲まれて生きてきました。私たちは、土から採ったままの野菜を食べていました。しかし、微生物 […]
糖にはブドウ糖・果糖・ショ糖があり、体への影響は同じではありません。果糖やショ糖の過剰摂取は血糖値が上がりにくくても脂肪肝や肥満、2型糖尿病の原因になる可能性があります。
豆の色は五臓と深く関係し、体質に合った豆を選ぶことで免疫力や体調を整える助けになります。あずき、緑豆、大豆、フジマメ、黒豆の特徴と活用法を紹介します。
高速道路脇でくつろぐ巨大グリズリー——偶然の出会いが生んだ奇跡の一枚。カナダ・バンフの大自然と、野生動物の意外な素顔に心が和む写真ストーリー。思わず見入る体験談です。
「自分を大切にする」とは、甘やかすことではない——快適さに流されがちな時代に、本当の自己愛とは何かを問い直す一編。心と生き方を整える、少し厳しくも深いヒントが詰まっています。