【デジタル通貨】
急ピッチで進むデジタル人民元導入 中国の権威主義はますます強まる
3月8日、国際女性デーに合わせて、上海市の繁華街や百貨店でデジタル人民元の実証試験が行われた。中国の中央銀行・中国人民銀行は数年前よりデジタル通貨である「デジタル人民元」の導入を進めており、普及させれば主要国で初となる。いっぽう、強権的な政府が国民の財布の中身まで管理しうる点で、中国共産党による統制がさらに強化される懸念がある。
中央銀行が発行するデジタル通貨は「中央銀行デジタル通貨(CBDC、Central Bank Digital Currency)」と呼ばれている。日本銀行によると、CBDCは中央銀行の債務として発行される法定通貨建てのデジタル通貨である。市中金融機関への影響等の問題から、日本を含む世界の主要国は導入に慎重だ。
いっぽう、「アリペイ」や「WeChat Pay」といったキャッシュレス決済が急速に普及した中国では、政府主導で人民元のデジタル化が推進されている。中央銀行である中国人民銀行が発行する「デジタル通貨電子決済(DCEP、Digital Currency Electronic Payment)」、すなわちデジタル人民元のパイロットテストは、中国の主要都市で行われている。市民に抽選でデジタル人民元を配布し、買い物で使用させるというものだ。これまで同行は1億元以上のデジタル人民元を配布した。2022年に開催される北京冬季オリンピックでは、さらに多くのデジタル人民元プログラムが計画されており、普及を着実に進めている。
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