古代中国の物語

忍耐は幸福をもたらす

昔、手紙の代筆を生業とする貧乏な知識人がいた。ある年の年末、縁起の良い対句文字(部屋や門前に飾る文字)の代筆の依頼が多く、普段より収入があったため、正月を迎えるために鶏を買った。

大晦日、彼の妻が料理の下ごしらえをしている時に、隣家の使用人が突然、怒鳴りこんできた。「俺がちょっと見ない間に、よくもウチの鶏をさらったな!」あっけにとられている妻を尻目に、使用人は鶏をひっつかまえて、そのまま持ち帰ってしまった。使用人に対して、彼女は何も言わなかった。

その夜、帰宅した知識人は食卓を見て、なぜ鶏がないのかと妻に尋ねた。妻は、「本当にごめんなさい。私がしっかりしていなくて、下ごしらえをしている時に鶏を逃がしてしまいました」と謝った。彼は「いや、私の力不足で稼ぎが悪いからだ。金さえあって、豚肉を買っていれば、こんなことにはならなかったのだ」と妻を慰めた。

▶ 続きを読む
関連記事
恋煩いで半年も食べられなくなった女性。名医が見抜いたのは、体の病ではなく「考えすぎ」でした。心と胃腸をつなぐ中医学の知恵をご紹介
肌のくすみ、抜け毛、疲れやすさは「気血不足」のサインかもしれません。中医学の視点から、食事・睡眠・運動で内側の活力を整える方法を紹介します
森を歩いたり、緑を眺めたりすると、なぜか心が落ち着く――その感覚には、科学的な理由がありました。自然に触れることで脳のストレス回路や注意力に起こる変化とは?わずかな時間でも得られる意外な効果と、日常に取り入れる方法に迫ります。
ハーブは飾りではなく、栄養豊かな「食材」にもなります。ペルシャ料理に学ぶ、抗酸化物質とポリフェノールを毎日の食事で増やす工夫を紹介します
小さなランタナは、互いに争わず、それぞれの時に咲く。人と比べず、自分の色と出番を信じて生きることの美しさを見つめます