【医学古今】 皮膚乾燥を防ぐ食養生

秋冬の時期に皮膚が乾燥して痒くなる人は少なくありません。その要因としては、血虚や津液不足によるものが多いのです。また、秋冬の時期には皮膚の表面を巡っている陽気が体内に収まり、それとともに体表の循環が弱くなり、皮膚に含まれる水分が少なくなる傾向があります。秋冬に補血、補津液の作用がある食品を意識的に摂取すれば、乾燥皮膚を防ぐ効果が得られます。食養生のメニューをいくつかご紹介しましょう。

 

 1. リンゴジュース

リンゴ1個、牛乳カップ1/2、ニンジン1本、蜂蜜小さじ1/2。リンゴの皮を剥いて芯を取り、小さく切ります。ニンジンもきれいに洗って小さく切ります。鍋にカップ1の水を入れ沸騰させたあと、リンゴとニンジンを入れて再び沸騰させます。荒熱をとってからミキサーに入れ、牛乳と蜂蜜を加えて混ぜます。朝晩1回ずつ飲みます。このメニューは、補血、生津液の作用があります。

 

 2. 氷砂糖梨

大きい梨を洗い、2つ割にして芯を取り、その穴に氷砂糖を入れます。梨を碗に入れて蒸し器で10分ほど蒸します。これを朝晩に分けて食べます。梨は津液を補う作用があり、皮がついたまま食べたほうがより効果的です。

 

 3. 山薬のお粥

山薬(山芋)100gと米100gをお粥にして朝晩に分けて食べます。山薬は補脾腎、補気生津の作用があります。現代の薬理研究では、抗酸化作用、老化防止作用、消化吸収促進、免疫機能の強化などの効能があります。

 

 4. くるみや黒ゴマのジャム

朝食に10gのクルミか黒ゴマのジャムを食パンに塗って食べます。くるみや黒ゴマはいずれも補腎作用があり、補血、生津液が期待できます。これらは養生法によく使われる食材です。

 

(文子)

 

 

 

関連記事
スマートフォンのバッテリーをフル充電する習慣が与える影響とは?専門家の意見を元に、バッテリーを長持ちさせるための充電方法をご紹介します。
テクノロジーに依存しない育児法を提案。子どもの成長に必要なバランスの取れたアプローチで、健全な親子関係を築く方法をご紹介します。
春の不安定な気候にぴったりな肝を整える食養生法をご紹介。タンポポを使った薬膳茶で気分をリフレッシュし、心身の不調を和らげましょう。
緑豆やショウガ、ネギ、クワイなど、家庭で役立つ解熱食材を紹介。これらの食材が新型コロナの軽症状改善にどう効果を発揮するのかをご紹介します。
108歳で理容師として働き続け、ギネス世界記録に認定された箱石シツイさん。長寿の秘訣や、90年以上続けた理容師としての思いをお伝えします。