中国、中印衝突死者数を批判の有名ブロガーを逮捕 テレビ自白も公開
中国江蘇省南京市人民検察院(地検)は1日、市警察当局が2月20日に拘束した著名なブロガー、仇子明氏(38)を「英雄烈士の名誉を傷つけた」として正式に逮捕したと発表した。「英雄烈士への侮辱罪」に関する中国刑法修正案は、1日に発効したばかりだ。中国官製メディアは同日、仇氏の「テレビ自白」を放送した。
中国当局は2月19日、昨年6月の中印両軍の衝突で中国軍兵士ら5人が死傷したと発表した。これを受けて、SNS微博(ウェイボー)で250万人のフォロワーを持つ仇氏(ユーザー名は辣筆小球)を含む複数の市民はネットで、当局が発表した死傷者数に疑問を呈した。
微博は19日当日、「英雄を中傷する投稿を行った」として、仇氏のアカウントを1年間停止する措置を取った。南京市警察は20日、「悪意に事実をわい曲し、違法な言論を行った」として、仇氏を刑事拘留した。25日、警察当局は地検に対して同氏の逮捕を承認するよう求めた。
今月1日、最高人民検察院(最高検)の機関紙・検察日報はネット上で、「辣筆小球」の自白映像を公開した。国営中央テレビも同日夜7時の時事番組で、同氏の自白映像を1分間放送した。
映像の中で、仇氏の顔はモザイク処理され、囚人服を着ていた。同氏は、自分の投稿について「道徳心のない行為だ」「とても後悔している」と話した。
中国当局は2月下旬、中印衝突の中国軍死傷者発表を批判した仇氏を含めた7人に対して拘留し、または指名手配した。
(翻訳編集・張哲)
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