トランプ氏、新たなSNS創設をほのめかす

ツイッター社にアカウントが恒久的に停止されたトランプ米大統領は、言論の自由に基づく新たなプラットフォームを構築することをほのめかした。大統領は、これまで公務の情報に使用していた別のアカウントから、声明を発表した。

この声明は投稿後、数分も経たないうちに削除された。米新興メディアのポストミレニアルが保存していた画面によると、トランプ氏は「長らくの間主張してきたように、ツイッターはますます言論の自由の抑制を進めている」と書いている。

さらに、「近い将来、独自のプラットフォームを構築する可能性にも目を向けよう。私たちは沈黙しない。もはやツイッターに言論の自由の場はない」と新たなSNSの作成について言及した。

トランプ氏は、保守系新興SNSのパーラー(Parler)やギャブ(Gab)にアカウントを開設している。今回の騒動はこの代替プラットフォームにも飛び火した。

ITサービス大手グーグル(Google)は、アプリストアのグーグルプレイ(Google Play)からパーラーを削除した。グーグル社は声明で、パーラーがプラットフォーム上の「暴力を先導するような好ましくない投稿」が続いていると認識し、アプリ側が問題に対応するまで公開停止にすると説明した。

アップル社も、パーラーが情報検閲のポリシーを導入しない場合、24時間以内にアプリをストアから削除すると警告した。

SNS各社は相次ぎ言論の検閲を強めている。グーグル傘下の動画投稿サイト・ユーチューブ(YouTube)は1月7日付の声明で、米大統領選挙に大規模な不正行為があったと主張する動画チャンネルを停止する方針を示した。

6日、トランプ大統領が呼びかけた首都ワシントンでの集会後、一部の抗議者は連邦議会議事堂に侵入した。この事件により議事堂警察官1人を含む5人が死亡、50人以上が負傷した。ワシントン警察当局は7日、乱入に関連して68人を逮捕したと発表した。

米民主党は、議会での騒乱をトランプ氏が助長したと非難している。民主党議員は大統領の反乱扇動を理由に弾劾条項を含む訴追決議案を11日にも下院議会に提出する見通し。

パーラーの最高経営責任者(CEO)、ジョン・マッツェ(John Matze)氏は、同SNSの投稿で、パーラーはスケープゴートにされているとし、グーグルのアプリ公開停止措置に抗議している。マッツェ氏は、パーラーにはFacebookのように組織行動を促す仕様はないこと、また、抗議行動は憲法で守られた行動であること、そして、暴力行為は一部の暴徒の行為に過ぎないと説明している。

パーラーは、大紀元の取材に対して、「これはパーラーに対する攻撃ではなく、私たちの基本的な市民の自由と言論の自由の権利に対する攻撃だ」と反論している。

(翻訳編集・佐渡道世)

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