「市民権を確認する州は一つもない」トランプ氏、演説で投票資格確認の欠如を指摘 

ドナルド・トランプ大統領は12月2日、今までで「最も重要なスピーチ」だとする46分に及ぶビデオ演説で、選挙投票資格の確認が行われていないことを非難した。

演説の中でトランプ氏は、「2020年にもなって、重要な選挙で投票資格を確認する手段がないというのは茶番だ。彼らが誰なのか、投票した州に住んでいるのか、そもそもアメリカ国民なのかを判断できない」と述べた。

「また、米国には連邦選挙で米国の市民権を確認する州が一つもないと聞けば、ほとんどのアメリカ人はショックを受けるだろう」とトランプ氏は語った。

「これは国辱である。このように選挙を行う国は他の先進国にはない。ヨーロッパの42カ国のうち40カ国が、国内在住者の不在者投票を禁止している」

トランプ氏はまた、民主党が郵便投票を拡大する一方で、署名確認、住民登録確認、投票者IDなど不正防止の措置を排除していることも指摘した。「これは公正な選挙を望む人々の行動ではない。これらは選挙を盗みたい人たちの行動だ」と批判した。

この一例として、モー・ブルックス下院議員(共和党、アラバマ州)は大紀元のJan Jekielekとのインタビューで、1993年の全米有権者登録法を挙げた。この法律は、上下両院で民主党が過半数を占めていたクリントン大統領の任期中に成立した。

「この法律は、有権者登録を行うスタッフが、登録申請者が米国の市民権を持っているかどうかを確かめることを違法としている」とブルックス議員は説明した。「米国人であるかどうかの調査もできないで、どうやって選挙を米国人に制限できるのだろうか?」

カリフォルニア州では2018年、「Motor Voter」(モーターボーター)という新しい有権者登録制度を導入した。この制度の下では、自動車局(DMV)で免許の更新などの手続きを行った際、拒否しなければ自動的に有権者登録される。

登録の際、有権者資格の確認は自己申告制となっている。後で有権者リストを調査し、投票資格のない者を削除するのは州務長官の仕事となっているが、2018年の時点で10万件以上のミスが発覚している

トランプ氏は演説で、「これは私の選挙運動だけの問題ではなく、アメリカの選挙に対する信頼を回復するためだ。これは、私たちの民主主義と、何世代にもわたるアメリカ人が戦い、血を流し、そして死んで守ってきた神聖な権利についての話だ。これほど緊急で重要なことはない」と述べた。

「この選挙で数えるべき唯一の票は、わが国の国民である有権者、そして投票を行った州の住民が、法的期限前に合法的に投じた票だ」

(大紀元日本ウェブ編集部)

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