2020年5月20日、米ジョージア州アトランタにあるCNN本社の窓ガラスは抗議者らによって破損した(Elijah Nouvelage/Getty Images)

CNN司会者とバイデン陣営顧問、中国のプロパガンダ国際会議に参加

米メディア「ナショナル・パルス(The National Pulse)」によると、CNN番組司会者とバイデン氏の顧問が11月、中国当局が主催した国際会議に出席したことがわかった。

中国当局は11月20日、広東省広州市で「第2回『読懂中国(中国を読み解く)』国際会議(The 2nd “Understanding China ”Conference)」を開催し、習近平国家主席は会議に祝辞を贈った。中国の国家イノベーションおよび発展戦略研究会、中国人民外交学会、21世紀理事会(バーグルエン研究所)、北京市政府が共同で主催した。

中国オンライン百科事典「百度百科」では、同国際会議の趣旨は「外国の友人に中国と中国共産党を理解させる上、中国人に世界を理解させる」ことにあるという。

また、今回2回目の会議の目的は、中国共産党と他の国の間で、国際社会における協力関係を強化することだという。

「ナショナル・パルス」12月2日付によれば、同会議で中国当局者約20人がスピーチをした。プロパガンダ機関である中国共産党中央宣伝部の黄坤明・部長(閣僚に相当)は、オンライン形式で会議に参加した。黄氏は習主席の祝辞を読み上げた後、演説を行った。

各国の代表者の中に、CNNのアンカーでジャーナリストのファリード・ザカリア(Fareed Zakaria)氏やバイデン氏のアドバイザーであるローレンス・サマーズ(Lawrence Summers)氏がいた。

サマーズ氏はクリントン政権2期目で財務長官を、オバマ政権1期目でホワイトハウスの国家経済会議委員長を歴任した。現在はバイデン氏の選挙活動アドバイザーに就任している。

また、オンラインで出席した各国の代表の中に、イギリスのゴードン・ブラウン元首相、オーストラリアのケビン・ラッド元首相、メキシコのエルネスト・セディージョ元大統領、世界貿易機関(WTO)のパスカル・ラミー事務局長、ドイツ連邦議会のヴォルフガング・ショイブレ議長など、各国政府の元要人と高官がいた。

「ナショナル・パルス」は、習主席は同会議に非常に高い関心を持っているとした。2019年の会議で、習氏は出席者と会談した。また、習主席は定期的に文書を発表し、同会議の活動を称賛した。李克強首相も欧米の出席者と座談会を行った。今年、習氏は「突如発生したウイルスの感染拡大で、人類が運命共同体だと改めて示した」とのメッセージを送った。

人類運命共同体の構築は習近平外交の中核であり、一帯一路によって実現されると中国政府は公言している。欧米諸国はその本質が中国を中心とする世界秩序の再構築であり、警戒を示している。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]