オハイオ州の元州務長官であるケン・ブラックウェル氏(Drew Angerer/Getty Images)

「州議会が選挙に対する権限を取り戻そう」オハイオ元州務長官が呼びかける

オハイオ州の元州務長官であるケン・ブラックウェル(Ken Blackwell)氏は11月27日、米メディア「アメリカン・スペクテイター(The American Spectator)」誌に寄稿し、州議会は大統領選挙に対して憲法上の権限を持つと主張した。

同氏は、州立法機関(州議会)は憲法に基づき、選挙の公正性と正確な集計を求めることができると主張した。「全国の州議会は、不正、政治犯罪者、過激派の判事から、有権者を守る権限を取り戻す必要がある」と強調した。

米大統領選挙投票不正をめぐって、トランプ陣営は現在、2つの戦略を同時に展開している。1つ目は、激戦州で法廷闘争を起こし、連邦最高裁に上告することだ。もう1つは、主要州の州議会に対して、立法機関としての権限を守るよう説得している。

ブラックウェル氏は、大統領に任命されたリベラル派(左派)の判事は、選挙政策などにおいて、州議会の立法権を盗んだと批判した。その一方で、左派に屈服した保守派の議員らは、「選挙の公正性を保つために何もしていない」と指摘した。

同氏はペンシルベニア州を例に挙げた。同州の共和党所属の州議員は今年9月、投票権保護を強化する法案を可決した。しかし、「民主党のパット・ウルフ(Pat Wolf)知事は、権限がないのに投票不正を容易にするため手を加えた。ウルフ氏の投票安全反対措置は10月、民主党が多数を占めるペンシルベニア州最高裁で5対1で支持された」

ブラックウェル氏は、知事のこの違法な決定は、「(事前登録と)不一致の署名が書かれた投票用紙を拒否する(議員らの)法案を否定した」とし、「投票用紙を盗む者にとって朗報である。彼らは、盗んだ投票用紙を郵送する前に、有権者の署名を練習する必要がなくなった」と示した。

同氏によると、全米99の立法機関の中で、共和党が半数以上占める立法機関は59ある。11月の選挙では、共和党は新たに2つの立法機関で優位となった。2021年、米国は27人の共和党州知事と23人の民主党州知事が誕生する。

「州レベルでは、共和党が優勢になっている。また、憲法の下で、保守派の州議会は政治的な支持と法的な権限を得ているため、投票の再集計、不正の調査、選挙結果認証の確定を(州政府に)求めることができる」

同氏によると、合衆国憲法修正第12条では、選挙における連邦政府の1つの権限を規定した。これは、選挙人団が投票し選挙結果の認証を行う日を決めることだ。しかし、同第12条は、州知事と州司法機関は選挙において権限を有しないと明確にしている。

ブラックウェル氏は、州議会の選挙政策に対する直接的な責任を負い、権威性を持っていると強調した。同氏は、「全米各州の有権者は、左翼過激派による選挙の公平性への挑戦に直面している」と指摘した。

同氏は文章の最後に、各州の州議会に対して、選挙における権限を取り戻すよう呼びかけた。「立法者の自由は神から得られている。彼たちの権威は『憲法』に基づいている。国民が彼たちに命令をしているのだ」とした。

一方、ペンシルべニア州上院のダグ・マストリアーノ(Doug Mastriano)議員(共和党)は11月27日、共和党が多数を占める同州議会が選挙人(20人)を任命する権限を取り戻すために取り組んでいると明らかにした。

(翻訳編集・張哲)

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