【紀元曙光】2020年11月6日

(前稿より続く)「秋波(しゅうは)を送る」という日本語がある。

▼第一義的には、異性に対して(特に女性から男性へ)好意があることを目で伝える様子を指す。「色目をつかう」と同じ意味だが、こちらは用語上ちょっと使いにくい。派生して、何か目的があって「相手にすり寄るそぶりを見せる」ことも言う。

▼選挙期間中は無関心を装ってきた中国政府だが、さっそく米国の次期大統領に色目を、いや秋波を送ってきているらしい。5日の産経ニュースから一部引用する。

▼中国外務省の楽玉成(らくぎょくせい)次官は5日、米国大統領選に関して「米国の新政権が中国側と歩み寄り、衝突せず、対決せず、協力に焦点を当て、両国関係を正しい軌道に沿って前進させるよう希望する」と述べ、関係改善に期待感を示した(引用以上)。5日の時点でバイデン氏が当選しそうだと見ての、この口ぶりであろう。トランプ氏が再選となれば、中共は、こんな猫なで声は上げるまい。

▼本稿を書いている今も、まだ選挙の最終結果は出ていない。ここでは、その選挙とは別の観点から、米国という存在を考えたいと思う。先の大戦で日本は、米国を相手に壮絶な戦いをした。それを無謀と批判もできるが、世界一勇敢だったと誇りにも思える。今日、日本に米軍基地が置かれているが、それは日本が米国の隷属国であるからではない。

▼米国が世界最強の武力をもつのは、それが神に定められた役目であるからだ。その役目が終われば、米国は自然に舞台から下りる。トランプ氏も、彼個人が優秀なのではない。その役目を与えられた人物ということだ。(3回了)

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