2020年9月29日、オハイオ州クリーブランドのケース・ウェスタン・リザーブ大学とクリーブランド・クリニックで行われた第一回の大統領候補討論会で対決する、ドナルド・トランプ大統領と民主党大統領候補のジョー・バイデン氏 (Jim Watson, Saul Loeb/AFP via Getty Images)

米民主党バイデン候補の選対本部長 世論調査の水増し認める

報道によると、民主党大統領候補ジョー・バイデン氏の選挙対策本部長、ジェン・オマリー・ディロンJen O’Malley Dillon)氏は、バイデン氏が圧倒的にリードしていると示す全国世論調査の数字が誇張されていることを認めた。

ディロン氏は16日の草の根運動のサミットで、「私たちは2桁もリードしていないという事実を受け入れる」と述べたという。「水増しされた全国世論調査の結果だ」と付け加えた。

このサミットの動画は削除されたが、彼女のコメントはニューヨーク・タイムズの記者、Shane Goldmacher氏によってTwitterに投稿された

バイデン陣営とトランプ陣営にコメントを求めたが、回答は得られなかった。

ディロン氏がバイデン氏のリードについて注意を促したのは今回だけではない。

報道によれば、彼女はFOXニュースが入手した3ページのメモの中で、トランプ氏は依然、11月の選挙で勝つ可能性があり、選挙戦はアリゾナ州やノースカロライナ州などでは「拮抗」していると述べた。

「選挙戦はTwitterやテレビで見られるような一部の専門家の意見よりもはるかに接戦だ」とディロン氏はメモに書いたという。「最も正確な世論調査でも間違っている可能性があり、選挙当日の投票率などの変数を考えると、多くの接戦州にでは基本的に互角」としている。

現在、全国世論調査では圧倒的にバイデン氏がトランプ氏に勝っていると報道されている。17日の時点で、世論調査サイト、RealClearPoliticsの平均は、バイデン氏が全国でトランプ氏を9%リードしている。

しかし、トランプ陣営はこの世論調査に非常に懐疑的だ。

トランプ氏は10月11日のTwitterの投稿で、「2016年のABCニュースとワシントン・ポストの世論調査は全くの大惨事で、この2つのメディアは、選挙前に調査結果を変更した。今、これらのヘイター(トランプ嫌悪者、メディアを揶揄)は、規模は前より小さいが、再び同じことをしようとしている。(私たちは)2016年よりも大きな勝利を収めるだろう!」と書いた。

現在の状況は、2016年の大統領選の記憶を呼び起こす。当時の世論調査でも、トランプ氏は民主党大統領候補ヒラリー・クリントン氏に劣っていた。

オンライン市場調査とデータ収集を手がけるCloudResearchが8月に発表した調査によると、「シャイな有権者」現象のため、世論調査ではトランプ氏の支持率を十分に把握できなかったという。

同調査によると、共和党支持者の11.7%が「シャイな有権者」で、彼らは大統領選挙で誰に投票するかについて、本当の思いを世論調査機関に公表することに消極的だ。民主党支持者の「シャイな有権者」率は5.4%で、共和党の半分以下だ。

この調査結果は、世論調査がトランプ氏の支持率を完全には把握していない可能性があるという見方を裏付けている。

(大紀元日本ウェブ編集部)

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