【紀元曙光】2020年10月1日

10月1日を、心ある中国出身者は国殤日(こくしょうじつ)と呼ぶ。祖国が失われた、悲しみの日である。

▼「国慶節」ではない。1949年10月1日、毛沢東が天安門の楼上から「中華人民共和国」の建国を宣言したその日は、慶事どころか、中国と中国人にとって巨大な不幸の始まりであった。

▼小欄の筆者にも大きな反省がある。筆者が中国に興味を持ち始めたのは、たしか40年ちかく前からだろうか。その頃は、何の疑いもなく共産党中国を肯定的にとらえていた。少なくとも、「あの大きな国を統治するためには、共産党の強権が必要なのだろう」というような、よく知りもしない部外者の認識でいた。まして、毛沢東の愚かな政策により、数千万の餓死者を出した地獄絵図のごとき光景など、想像もできなかった。

▼日本で出ていた現代中国関係の書籍が、おしなべて左向け左だったから無理もない。今でも恨めしく思い出すが、例えば、岩波新書『中国現代史』(岩村三千夫ほか著)には「三年つづきの自然災害をうけても餓死者はでなかった」などの中共賛美が随所に書かれていた。それを読んで「中国共産党は大したものだ」と見事に騙された。

▼繰り返すが、あれは「国慶節」ではない。私たち日本国民は、中国共産党の白々しいもの言いに、寸分たりとも同調してはいけないのである。

▼先に「餓死者が数千万」と書いたが、もしかすると1億をはるかに超えた数字になるかもしれない。その研究結果を発表した勇気ある中国人の老学者が、年金停止などの迫害を受けている。と言うことは、1億超は本当らしい。

関連記事
運動や食事に加え、良質な睡眠が体脂肪燃焼に重要な鍵です。この記事では、寝ている間に脂肪を燃焼させる3つの戦略を紹介。
食生活改善の第一歩として、手軽に揃えられる食材を活用しましょう。忙しい日でも、栄養豊富で簡単な料理が作れます。スパイスやナッツ、シナモンなど、日常に役立つ食材を詳しく紹介します。
今年の夏、世界各地で記録的な猛暑が続き、熱中症リスクが高まっています。台湾の陳俊如院長が、熱中症対策に効果的な食材や予防法を詳しく解説。
水分補給の基本、実は「1日8杯」だけではない?年齢や生活環境に応じた適切な水分摂取方法をご紹介します。
スタンフォード大学の研究者が開発した新技術により、皮膚を一時的に透明にして内部の臓器を安全に観察できるようになりました。食品用染料を使った革新的な方法が、医療診断に新たな可能性をもたらすかもしれません。