【紀元曙光】2020年9月8日

「全都完了!(何もかも、終わりだ)」。

▼農民の男性はそう叫び、号泣したまま、足を投げ出して座り込んだ。座ったその場所は、水たまりの中である。おそらく自分で手塩にかけて育てたであろう、トウモロコシの広大な畑。大紀元が伝える動画のなかで、その畑は、先日の台風による大雨で水没していた。日本の九州から朝鮮半島へ、刃物で削りあげるように北上した台風10号である。

▼場所は、中国の東北地方と思われる。彼が泣きながら手で起こそうとする茎の先には、見事に実ったトウモロコシがついていた。まさに収穫直前の作物がなぎ倒されて、泥水につかっている。かわいそうだが、ここのトウモロコシは全滅だろう。

▼日本であれば、限定的ではあるが、自然災害で農産物に被害がでた場合の補償や、農地再建に向けての公的な補助金が出る。農協で保険にも入っているだろう。中国の場合、筆者は聞いたこともないので、そのような農民へのサポートは皆無に違いない。被災者にわずかな救援物資を届けるなど、宣伝用の演出はするが、本気で農民を助けるつもりなど、当局にはさらさらないのである。

▼大声で泣いていた男性は、ただ家族と自身の生活を守るため、まじめに働いていた純朴な田舎の農民であったはずだ。天災とはいえ、中国共産党の悪行のとばっちりを受けて、このような地方の農民が悲惨な目に遭うのは気の毒としか言いようがない。

▼こうした悲劇が今、中国全土に、しかも無数にある。絶望ゆえの自殺者が多発してもおかしくない状況だが、死んではいけない。生きて、中共から脱党なさい。

▶ 続きを読む
関連記事
研究では、生物学的年齢は生活習慣によって変わることが判明。運動、食事、睡眠、喫煙・飲酒の回避、ストレス管理の5つを改善するだけで、老化を遅らせ、寿命を延ばす可能性が示された。習慣の見直しは何歳からでも効果があるという。
初めての心不全・脳卒中の影に、実は99%以上が共通の4つの兆候を抱えていた――最新研究が示した「見逃しやすい危険信号」と、予防のために今すぐ見直すべき生活習慣をわかりやすく解説します。
人気食材アボカドには、歴史・性の健康・怪我・アレルギー・動物毒性まで意外すぎる秘密が満載。読むほど驚きが続く「7つの知られざる真実」をご紹介します。
数百年前の喫煙習慣が、なんと骨にまで刻まれていた──。最新研究が明かした「骨が語る喫煙の記憶」は、健康観を揺さぶる驚きの事実です。
浜崎あゆみの上海での公演がキャンセルされた後の行動に称賛が集まっている。中共政府の常軌を逸した日本への外交攻撃に巻き込まれたが、今回のトラブルはかえってチャンスを広げる結果となるかもしれない。