インド政府内部では第5世代(5G)移動通信網の導入計画から、華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)を排除する動きに出ている。携帯電話の電波塔、参考写真(GettyImages)

インド、5G導入からファーウェイを排除 印通信会社の幹部 政府通達=報道

インド政府内部では第5世代(5G)通信網の導入計画から、華為技術ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)を排除する動きに出ている。印通信会社の幹部が匿名で英紙に語った。同国の通信会社は政府関係部門から「ファーウェイをはじめとする中国企業の通信機器を採用しないよう」通知しているという。

英紙フィナンシャル・タイムズは印政府関係者の話として、「インド政府は北京当局の神経を逆なでしたくないため、ファーウェイをはじめとする中国機器サプライヤーの禁止を公に発表する可能性は低いが、機密事業に関する中国企業からの投資を懸念している」「当局は大規模な政府契約や重要なインフラを含むプロジェクトは、中国以外の企業を選ぶ傾向がある」と伝えた。

また同紙は、匿名の印通信会社の幹部が「インド政府が中国の通信機器の採用を認めないのはほぼ周知の事実だ。(中国にとって)ゲームオーバーだ」「すでにインド政府は5Gの試験で中国のファーウェイやZTEなどを使うことを禁じている」と明らかにした。

インドは8億5千万人のユーザーを抱える世界第2位のモバイル通信市場だ。ファーウェイは当初、同国の3大主要通信機器サプライヤーの1つだった。インドの通信会社バーティ・エアテル(Bharti Airtel)、ボーダフォン(Vodafone)、国営通信企業のバーラト・サンチャル・ニガム(BSNL)と契約を結んでいた。

国内報道は8月中旬、バーティ・エアテルは5G建設計画からファーウェイとZTEを除外し、代わりにフィンランドのノキア(Nokia)やスウェーデンのエリクソン(Ericsson)と組む計画に変更することを決定したと報じた。

7月末、インド紙エコノミック・タイムズは、情報筋の話として、ファーウェイの2020年のインドでの収益目標は当初の7億〜8億ドルが3.5億〜5億ドルへと50%削減しており、「インドの大手通信事業者の一部はファーウェイに新規発注しなくなった」と報じた。

米連邦通信委員会(FCC)は7月初め、ファーウェイとZTEの両社は中国軍部と密接なつながりがあり、米国の通信ネットワークと5Gの未来に対する国家安全保障上の脅威として指定した。

これまでのところ、米国によるファーウェイ制裁措置の発表を受けて、英国、フランス、スロベニアはファーウェイの将来的な完全排除を決定した。ポーランド、チェコ、デンマーク、オランダ、ノルウェー、ポルトガルなども、ファーウェイを部分的に禁止することを決定した。

(大紀元日本語ウェブチーム)

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