「習近平氏を国家主席で呼ぶことを禁止」米議員、法案を提出

米議員は公用文に使用する中国の指導者、習近平氏の呼び方を変更する法案を提出した。「President」(国家主席/大統領)で習氏を呼ぶことを禁止し、「中国共産党中央委員会総書記」という同氏の肩書きで呼ぶことを提案した。

中国政府における習氏の肩書きは「国家主席」であり、英語では「大統領」と訳される。同氏はまた、「中国共産党中央委員会総書記」、中国の最高の軍事指導者「中国共産党中央軍事委員会主席」でもある。

米ペンシルベニア州の連邦下院議員スコット・ペリーScott Perry、共和党)氏が提出した「敵の名指し法案」(Name the Enemy Act)は、選挙で選ばれていない指導者に正当性を与えることになるため、習氏を「大統領」と呼ぶ公用文の作成や配布、またそのために連邦資金を使用することを禁止する。

同議員は下院外交委員会のメンバーであり、ここ数カ月で中国に関するいくつかの法案を提出している。

ポンペオ米国務長官を含む米政府高官は、中国共産党政権を中国国民と区別するよう呼びかけ、共産党政権が信奉するマルクス・レーニン主義的価値観が自由世界に挑戦をもたらすと指摘した。

今年5月に発行されたホワイトハウスの対中戦略レポートでは、習氏に対する称呼は全て「総書記」となっていた。

また、ポンペオ氏をはじめとするトランプ政権の当局者も、中国に関する演説や発言には、中国の正式名称である「中華人民共和国」の頭文字をとった略称「PRC」、または「中国共産党」の頭文字をとった略称「CCP」を使用していた。

共産党主導のすべての中国政府システムでは、政党は行政よりも地位が高い。中国メディアは習近平氏に言及する場合は「総書記」を使用している。全ての肩書きを並べるとき、「中国共産党中央委員会総書記」「中国共産党中央軍事委員会主席」「国家主席」の順になっている。「国家主席」は外交の場で多く使われている。

(大紀元日本ウェブ編集部)

関連記事
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]