中国北京市にある中南海の一角(Mark Schiefelbein-Pool/Getty Images)

米中対立 北京で防空対策ポスター、上海で有事訓練

米中両軍が相次いで南シナ海で軍事演習を展開する中、中国当局は国内で開戦を匂わせる宣伝ポスターを張り出している。当局が緊張の雰囲気を作り出し、国民への統制を強めるためだとの見方が出ている。米ラジオ・フリー・アジア(RFA)が7月27日伝えた。

報道によれば、北京市海淀区では7月25日、空襲への警戒を呼び掛けるポスターが突如、現れた。中国人ネットユーザーが投稿した動画では、区政府の職員らがポスターを取り付ける様子が映っていた。ポスターには「警報が鳴ったら、どのように迅速に防空対策を取るのか」などが書かれ、避難措置について詳しく紹介している。多くの住民はこのポスターに不安を感じ、米空軍が北京市に対して空爆をするのではないかと推測した。

北京市民の呉さんはRFAに対して、中国当局は、米国と開戦するかのような雰囲気を作り出しており、「市民に恐怖心を与え、愛国心を煽っている」と話した。呉さんによると、米中対立が戦争に発展しても、中国軍には勝ち目がないと多くの市民が考えている。「ただ、当局の宣伝で、市民はとても不安になっている」と言った。

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