【紀元曙光】2020年7月1日

(前稿に続く)信仰とは、直接的に宗教だけを指すとは限らない。天や自然に対して、人間が本来もつべき畏敬の念と謙虚な態度のことである。

▼難しいことではない。例えば、色よく茹であがったトウモロコシにかじりついた時、うまいかまずいかではなく、そこに神仏の霊性を感じ取り、天の恵みに心から感謝しながら食べられるかということだ。むさぼらず、無駄にせず。宇宙の大きさと、人間の小ささを想像できるなら、その民族には未来がある。

無神論の国家に未来はない。唯物論で国家を動かそうとすると、必ず想定外の事態が起きて社会は麻痺し、経済も破綻する。それは天上の神が、不遜な人間に下した警告であるから、人間が反省しない限り事態は変わらないのだ。科学の有益性は否定しないが、科学には「いま分かっているのは、ここまで」という限界が内在することを忘れてはならない。

香港への「国家安全法」の適用が、中国共産党の愚かな独断で決められた。ついに時限爆弾のタイマーが時を刻み始めたが、それは中共自身の断末魔を早めたことに他ならない。繰り返し言うが、中共の鎖を明確に断ち切ったものだけが、未来へ生き残れるのだ。

▼話を戻す。西側諸国のような普通選挙の民主主義を模倣することは、現状の大陸中国には向かない。まずは「十分に食べられる」「自由にものが言える」の2点の実現を主眼として、唐時代のように、大らかで落ち着いた社会を取り戻していくのがよいだろう。

▼「中共なき中国」で政治を担当するものは、すでに神のレベルで決められている。もちろん、それは法輪功ではない。(6回了)

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