三峡ダム下流 宜昌市で水害多発 放水が原因か(GettyImages)

三峡ダム下流 宜昌市で水害多発 放水が原因か

長江の三峡ダムの下流から40キロ以上離れた湖北省宜昌市では、6月27日に集中豪雨と洪水に見舞われた。建物は浸水被害が出ており、現地当局は暴風雨警報を発令した。今回の洪水の原因は、複数のダムの放水ではないかとの憶測が出ている。

湖北省気象局によると、27日午前9時に宜昌市で大雨が降り、午前11時までに西嶺区と長陽東部で60mm以上の雨が降った。市内の一部では洪水が確認され、主要な交通道路は遮断された。午前中の3時間の総降雨量は129.2mmに達し、吉昌市でも74.1mmの降雨量に達した。午後0時40分、宜昌市は大雨の赤色警報を発令し、武家港区では90mm以上の降水量を記録している。

ネットユーザーは相次ぎその洪水の模様を撮影した動画をアップロードした。道路は浸水し、洪水の流れが速い地域もある。乗用車が水の流れに押し流されている様子も映っている。

宜昌市では27日午後から夜にかけて大雨と集中豪雨に見舞われた。 宜昌市文化観光局は、水に関連した全ての観光スポットを閉鎖する緊急通知を出した。

また、湖北省では南西風と強い季節風の影響で、低気圧が発生した。今後、低気圧は湖北省、河南省、安徽省、江蘇省を通過し、風雨による影響をもたらすとみられる。

気象当局によると、6月27~28日までに重慶、上海、湖南、貴州、湖北、河南、安徽、江蘇など8つの省・市では、非常に激しい雨が降った。河南、湖北、安徽の地方をはじめ、一部の地域で大雨から集中豪雨になった。

6月下旬に入ってから、大雨の影響を受けて金沙川の中流域の36の河川が氾濫した。 また、三峡ダム上流の重慶でも洪水が発生し、綦江上流本流と四川大渡河の支流である小金川で歴史的な洪水が起きた。 重慶市総合水文監視所が80年ぶりに赤色洪水警報(特別警報に相当)を発令した。

一部のネットユーザーは、宜昌市の洪水は放水が原因と考えている。

中国官製メディア・新華社通信は24日、洪水の影響を抑えるために長江本流の4つの落水式発電所を全稼働させると報じた。翌日の25日、香港の東方日報は、三峡ダムもまた「放水」を行っていると報じた。

最も激しい雨に見舞われ続けている長江上流の三峡ダム周辺地域にある貯水池は、警戒レベルを超えている。揚子江中下流域の貯水池1000カ所近くが、氾濫の恐れがある。上流域の三峡、葛子場、錫露頭、翔家場の水力発電所は洪水を遅らせるために全稼働している。

(翻訳編集・佐渡道世)

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