米政策提言組織、「中国の強制臓器摘出を終わらせよ」と政権に要請
米国の外交政策提言組織「現在の危険委員会・中国(Committee on the Present Danger : China、CPDC)」は5月27日、トランプ政権と議会に対して、対中政策をめぐる意見書を提出した。同委員会は、香港の高度な自治を認める「一国二制度」を脅かす中国当局の「香港国家安全法」の制定をめぐって、中国に制裁を加すよう求めたほか、中国当局による強制臓器摘出を完全に制止させるよう要請した。
CPDCが提出した意見書の第11項目は、「米国は行動を起こし、中国共産党が主導する強制臓器摘出と大量虐殺を止めさせるよう取り組むべきだ。中国は、宗教信仰者や少数民族、政治犯など、臓器提供の意思がない人々から臓器を収奪している」と提言した。
CPDCの副委員長で、レーガン政権で国防長官代理(国際安全保障担当)を務めたフランク・ガフニー(Frank Gaffney)氏は大紀元の取材に対して、中国当局が伝統気功グループ、法輪功の学習者などへの臓器収奪は「人道に対する罪にあたる」「米政府は国際社会でリーダーシップを発揮し、各国が協力して中国当局による臓器収奪問題を阻止する必要がある」と述べた。
中国当局の臓器狩り問題は2006年に報道された。以来14年間、人権団体など複数の国際組織は独立調査を行い、中国当局が法輪功学習者を含む「良心の囚人」から臓器を強制的に摘出していると証明した。
米政府機関、国際宗教自由委員会(USCIRF)が今年4月30日に発表した最新報告書は、「強制臓器摘出は依然として中国で大規模に行われている。被害者の大半は法輪功学習者だ」との見解を示した。
ガフニー氏は、臓器狩りに関わった中国人医師に摘出や移植手術のトレーニングを提供した米医療機関や、臓器移植に使う医薬品を開発した米企業を「間接的に関与した」と強く非難した。
(記者・李辰、翻訳編集・張哲)