中国、人権派弁護士の王全璋氏が5年ぶり家族に再会「胸いっぱい」

2015年、中国当局による人権派弁護士一斉拘束によって逮捕された王全璋弁護士は4月27日、妻の李文足さんと息子に再会した。5年ぶりに集まった3人はしばらく抱きしめ合った。

李文足さんは4月26日、急性虫垂炎のために北京市の病院に搬送された。山東省済南市の自宅に軟禁されていた王全璋氏は同日、妻を看病したいと済南市警察に対して、北京行きの許可を求めたが、返答はなかった。このため、同氏はタクシーで北京に行こうとしたが、高速道路の入口で警察当局に止められた。27日、同氏は済南市警察の監視下で北京に入った。

北京市の自宅に戻った王全璋氏は27日、大紀元の取材に応じた。同氏によると、李文足さんは今自宅で療養しているが、まだ激しい動きはできない。

5年ぶりの家族再会について、王氏は「妻と息子を抱きしめることは、以前はごく普通なことだったが、5年ぶりに再び抱きしめられたことに胸がいっぱいになった」と話した。

王氏は、長年支えてくれた友人と支援してくれたメディアに感謝し、「息子を一人で育ててきた妻にも大変感謝している。逮捕されるとき、息子がまだ2歳半だったが、今大きくなってだいぶ重くなった」と述べた。

王氏によると、現在北京市内では、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染拡大防止措置が依然として厳しい。「とりあえず、家で隔離されている」

「当局は当初、私に対して北京市と済南市(の警察当局)が共同で管理すると言った。これから、どうなるのかはまだわからない。今は家族と過ごす時間を大事にしたい」

王全璋氏はこのほど、香港英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの取材に対して、当局に拘束されてから、「最も苦しかったことは妻と息子に会えなかったことだ」と明かした。長い監禁生活の中で生きていくために、「家族への情を捨てざるを得なかった。だから、刑務所で妻と初めて面会できた時、感情を抑えていた」

 

(記者・洪寧、翻訳編集・張哲)

関連記事
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。
香港では「国家安全法」を導入したことで、国際金融センターとしての地位は急速に他の都市に取って代わられつつある。一方、1980年代に「アジアの金融センター」の名声を得た日本は、現在の状況を「アジアの金融センター」の地位を取り戻す好機と捉えている。
米空母、台湾防衛態勢に 1月29日、沖縄周辺海域で日米共同訓練が挙行された。日本からはヘリコプター空母いせが参 […]