中国当局、王全璋氏の北京行きを阻止 妻の緊急入院後も

中国人権派弁護士王全璋氏の妻、李文足さんは4月26日午前、急性虫垂炎で北京市の病院に搬送された。山東省済南市で軟禁されている王氏は同日、北京へ出発した後、まもなく地元警察に止められた。 

王全璋氏は2015年、中国当局による人権派弁護士の一斉拘束事件「709事件」で逮捕され、2018年3月、国家政権転覆罪で5年間の実刑判決を受けた。王氏は今年4月5日に刑期を終え、出所した。しかし、当局は王氏を妻と息子が住む北京に戻さず、中共肺炎(新型コロナウイルス感染症)の隔離措置を実施するという名目で、済南市にある王氏の自宅に軟禁している。

王氏は26日午後、大紀元の取材に対して、妻の入院を受け、地元の警察当局に北京へ行けるように求め続けたと話した。「警察官が上層部に報告したが、『待ってくれ』としか言わない。妻のことが心配でたまらず、12時頃にタクシーを使って北京に行こうとした。でも高速道路の入口で止められた」

警察当局は王氏を警察署に連れ戻し、上層部からの許可が下りるまで待つようにと強要した。王氏は「当局は私をごまかしているだけだ」と憤った。

李文足さんの友人で人権活動家の野靖環氏が現在、病院で李さんを看病している。野氏によると、李さんは点滴を受けており、「とりあえず急性虫垂炎だと診断されたが、症状が悪化すれば、手術を受ける可能性がある」と話した。

王全璋氏夫婦の友人である李和平弁護士と妻の王峭嶺さんも病院に駆け付けたという。李氏も「709事件」で拘束された人権派弁護士の一人だ。

(記者・洪寧、翻訳編集・張哲)

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