パリのセーヌ川に架かる橋を歩く女性、4月12日撮影(Getty Images)

パリの非飲用水でウイルス微量検出 飲用水とは別の水路

パリ市当局は、道路や公園を清掃するための非飲用水から非常に微量な中共ウイルス新型コロナウイルス)が発見されたため、使用を中止すると発表した。 パリ市は、飲料水と水道処理の配管は分かれており、飲用水に問題はないとしている。

パリ水道局は27カ所で非飲用のサンプルを採取したところ、4つのサンプルからごく少量の中共ウイルスが検出された。 パリ市は念のため、市が所有する非飲用の水道を停止したという。

パリ市には、計2000キロメートルの飲用の水道管と計1800キロメートルの非飲料の水道管がある。二つの水道網は完全に分かれている。この形式は19世紀末から続いている。

パリ市の水源開発を担当するローラン・モラン氏は、微量のウイルスが検出されたのは非飲用水だが、飲用水は定期的に検査し、普段から汚染とウイルスの除去のために複数の措置を講じていると強調した。

パリの非飲用水は、セーヌ川とウルク運河から引かれている。これらの水は、主にパリの庭園や公園の水やり、道路清掃、噴水の循環などに使用されている。パリの大型公園は現在、封鎖されている。

パリ水質研究所のアルバン・ロビン所長は、除染処理されていない非飲用水だが、今回検出されたウイルスの量は非常にわずかで、これらのレベルで感染が起こるかどうかは結論づけられないとした。

パリのサン・アントワーヌ病院の感染症対策部門の責任者であるカリーヌ・ラコント氏によると、これらのウイルスには遺伝物質が含まれていることがわかっているが、ウイルスは人間の細胞組織を必要としており、体内の酵素細胞の中で増殖する必要があるため、水道管内という環境では増殖できないと推測している。

パリのブロア副市長は、この報告を受けて、予防的な対策として、水道管網を調査・分析すると発表した。「極めて微量の新型コロナウイルスだが、ウイルスがセーヌ川とウルク運河にすでに存在していることを意味する」と認めた。また、浄化・処理された非飲用水は、最終的には川に排出されるという。

(翻訳編集・佐渡道世)

関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。