(Tomoth/Creative Commons)

【味の話】 ちゃんぽん

鎖国時代、日本で唯一の開港地として外来文化を受け入れ、独自の文化を育てた長崎では、料理にも異国の味が漂うと言われます。中でもちゃんぽんは深い関わりのあった中国の影響を受けて日中混合の庶民の味として、名物となっています。

長崎ちゃんぽんの語源については、諸説あります。当初、支那うどんと名付けられていた料理が明治時代の後期頃から「ちゃんぽん」と呼ばれるようになりました。当時、親しい人に出会ったとき、人々は「你吃飯了嗎? (ご飯を食べましたか)」と挨拶していました。その時々の関心事が挨拶になることはよくあります。例えば、梅雨の時期には天気であったり、商売が儲かっているかどうかなど・・・。

当時、華僑や留学生にとっては貧しい時代であり、日々の食事が最大の関心事であったようです。「 ご飯を食べましたか?」と挨拶されて「食べていない」と答えると「では、うちで食べていきなさい」というような会話があったのかもしれません。この挨拶言葉の「吃飯」が長崎人の耳にふれるようになり、「支那うどん」と同義語になり、ついには「ちゃんぽん」になったのではないか。つまり、華僑や留学生の会話のなかに活きた言葉として生まれたものと考えられるのです。

▶ 続きを読む
関連記事
健康のために飲んでいる薬やサプリ、実は普段の食べ物がその効果を弱めたり強めたりしているかもしれません。グレープフルーツや緑茶、イチョウ葉など、身近な食品と薬の意外な相互作用を専門家の解説でわかりやすく紹介します。
春は牡蠣が最も肥える季節ですが、食べ方によっては体に重さや冷えを感じることもあります。にらやしょうがなどと組み合わせることで、春の気の巡りを整え、体にやさしい一皿になります。
「人生をやり直したい」と感じたとき、本当に必要なのはゼロからの出発ではなく小さなリセットかもしれません。環境、時間、習慣、情報、健康――日常を整える5つのシンプルな方法で、人生の流れを前向きに変えるヒントを紹介します。
食事をしたばかりで満腹なのに、なぜかおやつに手が伸びてしまう――。その理由は意志の弱さではなく、脳の仕組みにあるのかもしれません。最新研究から見えてきた「食べ物の誘惑に負けてしまう理由」と対策のヒントを解説します。
頭がぼんやりして集中できない「ブレインフォグ」。その原因は単なる疲れではなく、腸内環境や慢性炎症、生活習慣の乱れが関係している可能性があります。食事や睡眠、運動の見直しで改善が期待できる対策を専門医の視点から解説します。