ミステリーサークルの謎を解き明かす 「我々はもっと謙虚であるべき」

英国ではしばしば麦畑にミステリーサークルが出現するが、2008年6月1日に、英国ウィルトシャー州ロートンに現れた、直径45メートルの巨大なミステリーサークルに込められているメッセージの一つが解明されたようだ。

このミステリーサークルは、一体何を意味しているのだろうか。すでにリタイアしている米天体物理学者、マイク・リード氏が、驚くべき回答を導き出した。というのも、このミステリーサークルは小数点以下第9位までの円周率πつまり「3.141592654…」を表現しているという。麦畑にこれほど厳密に円周率が再現されていることには、驚きを禁じ得ない。

このミステリーサークルは小数点以下第9位までの円周率つまり「3.141592654…」を表現しているという。(ネット写真)

このミステリーサークルは1周の長さが10等分されており、内側に配置されている各同心円は大きな円の半径を10等分して、3.141592654という数の10個の桁を対応させ、各同心円(桁)の円周上の立ち上がりの割合でその桁の数を表現している。中心付近の小さい丸は小数点であり、一番外側の3つの小さくなっていく円は省略符号「…」を表し、無理数の円周率πが無限に続くことを示している。

小数点以下第9位までの円周率、「3.141592654…」を円形の幾何学的な図形で表現されることについての説明図(ネット写真)
中心付近の小さい丸は小数点を表している。(ネット写真)

抽象的な数学の円周率という概念を美しい円形の幾何学的な図形で表現し、数字と図形の相互対応である数学の美を見事に表している。

リード氏は取材に対し、「このミステリーサークルの写真を見て、円周率のグラフィックスコード図の代表だと思った。中央の小さな円は、実は小数点だ。また中央の人とグラフィックス全体の大きさの割合は、この中で人類がいかにちっぽけな存在かを表している。宇宙や未知の事柄に対し、我々はもう少し謙虚であるべきではないだろうか」と語っている。

このミステリーサークルはもっと他のメッセージが、例えば、外側の3つの小さい円には円形と同じ面積の正方形を作図するヒントなども隠されているとも言われている。興味のある方はぜひ探求してみてはいかがだろうか。

(翻訳編集・島津彰浩)