ソロモン諸島地方政府、中国融資を「すべて断る」 債務トラップ警戒
9月に台湾と断交し北京と国交を結んだソロモン諸島では最近、地方政府が相次ぎ中国と開発合意を締結している。豪紙によると、ツラギ島を75年借り入れる契約を進めているという。いっぽう、2番目に大きなマライタ州のスイダニ州長は契約について「利子の付かない」助成金のみを受け入れるとニュージーランドのメディアに語った。
ソロモン諸島は長年の同盟国だった台湾と断交し、9月、中国と国交を結んだ。ソロモン諸島ソガバレ首相は10月初旬、北京を訪問した。
10月23日までに、ニュージーランドのラジオ放送局RNZの取材に応じたスイダニ州長は、「借金となる海外からの資金提供に関わりたくはない。これは、よく知られている中国からの資金提供による『債務の罠』に陥る可能性がある」と述べた。
また、豪紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビューが18日に報じた、ソロモン諸島セントラル州のツラギ島を、中国企業が長期賃借しようと地元政府と交渉を進めていることに、スイダニ州長は強い懸念を示した。セントラル州も10月、中国と戦略的協力合意を締結した。
報じられた取引は、ソロモン諸島が中国と外交関係を開いたわずか数日後に行われた。中国による南太平洋地域でのインフラ投資が目立ち始めている。豪紙は2018年、バヌアツでは中国が大規模な港湾開発を進めており、軍事施設化すると報じた。
(翻訳編集・佐渡道世)
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