死に瀕していたミミズクが命の恩人に温かいハグを贈る
ここで御紹介するお話は、激しく怪我をしていたギギというミミズクが、一人のフクロウ好きの男性により救出されたという話です。
ミミズクと男性の間の絆にきっと感動されるでしょう!
ミミズク(フクロウ科のうち羽角がある種の総称)と聞くと堂々としたフクロウを想像されるかもしれません。孤高の存在というイメージがありますが、ギギの場合は少し事情が異なっていました。
2016年のある日、ギギはWild at Heart Rescueというミシシッピ州にある施設に運び込まれました。車と衝突したと思われるギギは大怪我を負っていました。それだけでなくギギの体は寄生虫に蝕まれており、肺炎のような症状を抱えていました。関係者はギギがこのような状態で生き続けていたことに驚きを隠せませんでした。
このような困難な状況において、鳥の訓練の専門家であるダグラスという男性が治療に当たることになりました。
ダグラスの治療の下で、ギギは少しずつ回復に向かっていきました。最初のうちは、人の手で食べ物を給餌されていましたが、幸いにもその後、自分の力で食べられるまでに回復しました。
ある日ダグラスは家族を訪ねるためにミシガン州に出かけなければいけませんでした。彼がギギの元に戻った際に、驚くべきことが起こります。戻ってきた際に、いつも通りにダグラスがギギの様子を診ようとすると、こともあろうかギギは翼を開いて、ダグラスを温かくハグしたのです。頭をダグラスの肩に預けたギギの顔には、心からの感謝と満足感が浮かんでいました。
過去にダグラスは多くの鳥の面倒を見てきましたが、彼によると、他の鳥とこのような関係に至ったことは一度もなかったとようです。
ダグラスはギギにハグされた際に、自分の父親のことを思い出したと後に振り返っています。ダグラスが子供の頃、彼の父親は、自宅の納屋の屋根によく止まっていたミミズクについて彼によく話していたようです。このミミズクを目撃した人物は家族の中でも父親だけでした。しかし父親が亡くなった日の朝、一羽のミミズクが父親の亡くなった場所を眺め下ろした後、森へ飛び立つ姿をダグラスは目撃したのです。
ギギは完全に回復した後に、野生に返されました。この美しいミミズクは自分の居場所に戻る前に、あたかも感謝を告げるかのように後ろを振り返ったようです。
「ギギが私に感謝を伝えるために後ろを振り返ったのだという事がはっきりと伝わりました」とダグラスは述べています。
(大紀元日本ウェブ編集部)