香港では7月21日、市民43万人が「逃亡犯条例」改正案の完全撤回を求めて抗議デモを行った(LAUREL CHOR/AFP/Getty Images)

香港条例改正案、43万人が再抗議、「白い服の集団」が市民を襲撃

香港では21日、市民らは「逃亡犯条例」改正案の完全撤回を求めて、再び大規模な抗議デモを行った。主催者側の民間人権陣線(民陣)によると、約43万人の市民が参加した。同日夜、香港警察当局は、幹線道路を占拠する若者らに対して、催涙弾やゴム弾などを発射して強制排除した。また、一部の市民が暴力団組員とみられる何者かに襲撃された。少なくとも36人が負傷したと伝えられた。

同日、市民らは、香港島中心部にあるビクトリア公園から出発して、警察本部などが集まる官庁街、湾仔(ワンチャイ)までデモ行進を行った。6月9日から続いている抗議デモと同様に、市民は改正案の完全撤廃、真の普通選挙、林鄭月娥氏の発言「抗議デモに参加した若者は暴徒だ」の取り消しなどを要求した。

その後、一部の市民は警察本部前で抗議活動を続けた。また、他の市民らは香港島西側に位置する中国当局の出先機関「中央駐香港連絡弁公室(中連弁)」の前で再集結し、中国当局が香港の高度な自治や言論の自由を破壊しようとしているとして、強く抗議した。市民は同庁舎に卵やガラス瓶などを投げつけ、スプレーで「改正案反対」とのスローガンを庁舎の壁に吹き付けた。警官隊が中連弁に向かったとの情報を受けて、市民らは中連弁周辺から中環(セントラル)へ撤退した。

▶ 続きを読む
関連記事
「孔子学院?新華社?こんなものはもう退屈だろう。中国が本当に世界的なソフトパワー拡大には、モバイルゲームに焦点を当てるべきだ」中国国内メディアは最近、100億米ドル規模に達している中国ゲームの影響力の高まりに自信を見せている。当局は、ゲームコンテンツを通じて中国文化の浸透工作や、親共産主義人物の人気獲得を促進したりしている。
日本料理の「五味五色」が生む健康の秘密。陰陽五行に基づく養生観が、日本人の長寿とバランスの取れた食文化を支えています。
2023年5月25日に掲載した記事を再掲載 若者を中心に検挙者数が急増する「大麻」(マリファナ)。近日、カナダ […]
中国共産党が7月に反スパイ法を改正し、邦人の拘束が相次ぐなか、外務省が発表する渡航危険レベルは「ゼロ」のままだ。外交関係者は邦人の安全をどのように見ているのか。長年中国に携わってきたベテランの元外交官から話を伺った。
日中戦争の勝利は中華民国の歴史的功績であるが、これは連合国の支援を受けた辛勝であった。中華民国は単独で日本に勝利したのではなく、第二次世界大戦における連合国の一員として戦ったのである。このため、ソ連は中国で大きな利益を得、中共を支援して成長させた。これが1949年の中共建国の基礎となった。