【中国の古代物語】忘れられた宝
むかしむかし、中国のあるところに、貧しい男がおりました。ある日のこと、男は裕福な親戚の家を訪ねました。やさしくて気前のよい親戚は、男をとても歓迎しました。男は大いに飲み、お腹いっぱい食べると、ウトウトと眠りに落ちてしまいました。
折しも、裕福な親戚は、仕事のトラブルを処理するため、すぐにも家を出なければならなくなりました。裕福な親戚は、男を起こそうとしましたが、男は目を覚ましません。そこで、裕福な親戚は、男の服に真珠を縫いつけてから家を出ました。その真珠は、「知恵」と名付けられた、とても貴重なものでした。
貧しい男は、自分の身に何が起きたのか全く気づいていませんでした。そのため、男は目を覚ますと、再びホームレスのような生活をはじめました。あいかわらず貧乏で、毎日の食べ物にことかくありさまでした。男は、自分の服に縫い付けられた、高価な真珠のことに気づいていなかったのです。
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