多国間主義失敗なら新「冷戦」へ、EUは主導的役割を=国連事務総長
[ベルリン 30日 ロイター] – 国連のグテレス事務総長は30日、多国間主義が失敗すれば世界は新たな「冷戦」に突入すると警告し、欧州連合(EU)に対し規則に基づいた世界的な秩序の保全に向け主導的な役割を果たすよう呼び掛けた。
グテレス事務総長はドイツのアーヘン市が1949年から毎年、欧州の統合に功績のあった人物に授与している「カール大帝賞」を受賞するために同市を訪問。28カ国で構成するEUは多国間主義の柱であるとし、「新たな冷戦を回避し、真の多国間主義的な秩序を確立させるには、『欧州合衆国』がその力強い柱として存在する必要がある」と述べた。
その上で、気候変動や移民・難民問題などへの対応で世界的な秩序の必要性がこれまでになく高まっている時に、国連を要とする世界秩序は国家主義と排他主義の台頭で脅威にさらされていると指摘。「あまりにも多くのことの有り難みを忘れてしまったことが苦い現実だ。人権が国家主権に押される事態となっている」とし、「欧州が失敗すれば、必然的に多国間主義、および世界も失敗する」と述べた。
関連記事
4月20日に始まった米比合同軍事演習は、参加国が過去最多となり、日本の自衛隊も初めて正式参加。専門家は、今回の演習は、中共を封じ込める動きが世界的な流れになっていることを示すとともに、日本の関与の拡大が中共への警告になっていると指摘
韓国高官の発言が波紋を呼び、米国が対韓情報提供を一部停止。これまで日量約100ページ規模で共有していた北朝鮮に関する情報が止まり、両国の安全保障協力に影響が出ると懸念している
イラン国旗を掲げたコンテナ船「トゥスカ」が4月20日に米軍に乗り込まれ拿捕された。船内には米側が軍民両用と判断する物品が積載されている可能性があるという。同船はイランへ向かう前、中国・珠海の港湾に複数回寄港していた
米中央軍はフォード級空母がスエズ通過後に紅海へ展開、空母エイブラハム・リンカーンなどとあわせ中東に最大3隻の空母打撃群が集結する見通し。このことについて、軍事専門家はトランプ政権に中東での軍事的選択肢を拡大させる動きだと指摘
ホルムズ海峡はかつてイランの「切り札」だったが、今や最大の弱点に。輸出の大半を依存する構造が裏目に出て、封鎖は自国経済を直撃。米国の増産で抑止力は低下し、ホルムズ依存の力学は逆転しつつある