自然からの「片栗粉」

片栗は日本各地の山野に自生するユリ科の多年草です。早春に鱗茎(りんけい・地下茎の一種)より1本の花茎を出して、先端に紫紅色の可憐な花を下向きにつけ、葉は帯紫色の模様があります。しばしば群生していて、早春に他の花に先駆けて花を咲かせ、まわりの植物がすっかり緑になるころには地上から全く姿を消して、球根のまま休眠してしまいます。「片栗粉」はこの鱗茎に貯えられたデンプンから採っていましたが、今では、ジャガイモやサツマイモのデンプンが代役をしています。本物の「片栗粉」は消化がよく上質な栄養剤として、病後の滋養に使用されます。

鱗茎の成分は40~50%がデンプンです。片栗粉は、5~6月に掘り出した鱗茎を石臼で砕き、水を加えて綿布で漉し、数回水洗後、沈殿物を乾燥して製したものです。この鱗片が、栗の片割れに似ていることから片栗と名付けられたという説もあります。

近頃は、北アメリカ地方に自生する外来種の黄花カタクリが市場に出回っていて人気を呼んでいます。

▶ 続きを読む
関連記事
運動が体に良いことは知っていても、脳への影響は意外と知られていません。実は、わずか数分の運動でも気分や集中力に変化が現れ、長く続ければ脳の老化対策にもつながる可能性があります
膝の変形性関節症の予防に、ヨーグルトやチーズが関係するかもしれません。日本の成人約1万人を11年間追った研究で見えてきた、発酵乳製品と膝の健康の意外な関係をご紹介します
実年齢は同じでも、脳や心臓の老化の進み方は人によって異なります。血液中のタンパク質から臓器ごとの「年齢」を推定し、症状が現れる前に病気のリスクを見つけようとする研究が進んでいます
「あのとき、違う選択をしていれば」と、昔の自分を責めていませんか。でも、あの頃の自分には、今ほどの経験も心の余裕もなかったはず。過去の後悔と向き合い、自分に少し優しくなるための言葉をお届けします
脳卒中やパーキンソン病の患者の体験を通して、回復に向き合う姿勢を考えます。体の緊張をゆるめる、一つの動きに集中する、小さな練習を続ける。中医学の臨床家が語る3つの工夫と、家族の支え方を紹介します