小さな善意 大きな報い

イギリス人の女子大生が深夜、キャッシュカードをなくして帰宅のタクシー料金の支払いに困っていた。その時、ある一人のホームレスが自分の手元にある3ポンドを彼女に差し出した。それは、彼の全財産だった。ホームレスの男性の優しい心に感動した女子大生はその後、彼のために募金を呼び掛けた。すると、多くの人々から反響があり、間もなく2万ポンドの募金が集まったという。この資金で、このホームレスの男性は、しばらく暖かい家に住むことが出来そうだ。

英国メディア「デーリー・テレグラフ」の報道によると、ロンドンのセントラル・ランカシャー大学に通う女子学生ドミニク・ハリソンーベンツェンさん(Dominique Harrison-Bentzen・22歳)は深夜、タクシーを呼んで帰宅しようとしたところ、キャッシュカードをなくしたことに気が付いた。近くにいた一人のホームレスは彼女の困っている様子を見て、所持していたお金の全てを彼女に差し出したという。

ベンツェンさんはお金を受け取らなかったが、このホームレスの優しい心に感動した。後日、彼女はソーシャルメディアに事の経緯を書き込み、多数のネットユーザーの力を借りてこのホームレスを見つけたいと呼びかけた。

ソーシャルメディアを通じて、彼女は意外なことを知った。実は、自分だけではなく、他にも多くの人が、このロビー(Robbie)というホームレスに助けられていたのだ。彼自身は非常に貧しく、生活に困窮しているにもかかわらず、街で困っている人を見かけると、可能な限り助けようとする。拾ったバックを落とし主に返したり、寒さに震えている人に自分のマフラーをあげたこともあった。

これらの事実を知ったベンツェンさんは、彼のために何か助けとなるようなことをしたいと考えた。そこでネット上で、24時間ホームレスの生活を体験するよう呼びかけたり、ロビーさんを支援したい人たちに、3ポンドづつ寄付するよう呼びかけた。この金額はちょうど、ロビーさんが彼女を助けようとしたときに差し出した金額である。

募金用のホームページに、彼女は次のようなメッセージを書き込んだ。「皆で一緒に、ほんの小さな良いことをすれば、今年のクリスマスには彼の生活状態を変えることができます。暫くの間、彼は街頭での生活から離れ、安全で暖かい小さな家で生活できるようになるのです」

この呼びかけはソーシャルメディアを通じてイギリス中に即座に広まり、12月17日までに3千人以上の人々が寄付を提供した。寄付金の総額はおよそ2万ポンド。これによって、ロビーさんは暫く、或いは永遠に路上生活から抜け出し、暖かい家で新しい生活を始めることができるかもしれない。まさに、小さな善意をきっかけに大きな報いを得ることになった。これもまた、「善悪に応報あり」の一例かもしれない。

 

(翻訳編集・中野)
関連記事
寒い季節こそ、ゆったり過ごし心身を整えるチャンス。睡眠や食事、メンタルケアで冬を快適に楽しむ方法をご紹介します。
50年以上前から次世代の食料として研究されてきたオキアミ(プランクトン)。クジラなどの海洋性生物にとっては生存のための原初的な存在だ。そのオキアミからとれるオメガ3が注目されている。本文にあるようにオメガ3は人の健康にとっても有益なものだ。クリルオイルは、オメガ3と抗酸化成分が豊富で人気のある健康補助食品。フィッシュオイルに比べてコストが高い点が難点だが……
仏に対抗しようとした調達が、暗殺未遂や陰謀を重ねた末、地獄に堕ちるまでの報いの物語。
「犬に散歩される」気の毒な飼い主たち、笑っちゃってゴメンの面白動画→
お皿やお箸を洗うとき、お箸を重ねてこすったり、お皿やお箸を洗った後、乾かさずに積み重ねたりしてはいませんか? 間違った方法で洗うと、食器の細菌を増殖させ、健康にさえ影響を与えるかもしれません。そこで食器の片付けをする時、ついついやってしまいがちな行動をいくつかあげてみました。あなたはいくつあてはまるでしょうか?