漢字の構成から見れば、音楽の「楽」の字の上に草冠をつければ、「薬」になる。つまり、楽は薬の前身である。古代の中国には「亦楽亦薬、楽先薬後」という言葉があり、音楽はすでに治療法として使われていた。
1968年、米国コラロド州のデンバー・ブルー学院(Temple Buell College)は、植物に対する音楽の影響について実験をした。その結果、ヘビーメタル・ロックの音楽に対しては、植物は音源から遠ざかるように曲がるか、枯れてしまう場合があり、古典音楽を聞かせると、植物はスピーカに近づくように曲がり、インドの祈りの音楽を聞かせると、植物はお辞儀をするように茎部が60度、曲がることもある。
良い音楽は人間に安らぎを与え、人間の精神境地を高める効果がある。逆に悪い音楽は、人間の精神自粛力を弱め、道徳規範を破壊する行動を誘発する。
研究によれば、良い音楽は早産児の体重増加を促進し、手術前の子どもの不安を緩和する効果がある。また、幼児期にモーツァルトやバッハの音楽を聞かせると、子どもの大脳体積の増加と神経活動の増強に良い影響があると同時に、幼い子どもの推理能力を強め、精神を安定させ、自閉症の改善にも良い影響がある。
また、音楽は分娩痛の軽減や、癌患者の不定愁訴の改善、歯を治療する時の緊張緩和などにも効果があると言われている。
米国オハイオ州大学心理学教授のエメリ氏(Charles Emery)の最近の研究によると、音楽を聴きながらスポーツ訓練をすれば、選手は自ら訓練の強度を増強し、訓練プログラムを実行しやすくなる傾向がある。
(大紀元記者・林丹)
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