米上院委、対米投資審査厳格化法案巡り月内採決へ

[ワシントン 11日 ロイター] – 米上院銀行委員会は11日、中国をはじめとする海外勢による対米投資を制限するため、当局の審査を強化する法案の採決を今月中に行う計画を明らかにした。同時に採決する予定の同法案修正に向けた草案も公表した。

超党派議員団による同法案は対米外国投資委員会(CFIUS)の審査対象を広げる内容となっており、中国企業による米国のハイテク技術の取得を制限する狙いがある。共和党のジョン・コーニン上院議員が昨年11月に法案を提出、トランプ政権からの支持も得ている。

ただ、ハイテク企業や投資会社は国内への悪影響がない案件もCFIUSの審査対象になることに懸念を示していたため、これに対応した修正が提案された。技術の販売に関し、知的財産のライセンシングやサポートが関係している場合にCFIUSの許可を得ることが義務付けることになるとして一部のハイテク企業が不満を示していた項目が削除された。

また、基幹インフラ運営会社について、非公開の技術情報へのアクセスあるいは取締役に就任する権限が海外の投資家に付与されない場合は、海外勢の投資は受動的と見なし、CFIUSの審査対象としないとの規定を盛り込んだ。

さらに、投資案件が米国民に関する遺伝情報など機密性の高いデータの流出につながる可能性がある場合、CFIUSが安全保障を守る目的で審査の対象することを明確にした。

コーニン議員は修正案を支持する意向を示した。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

関連記事
米国政府が世界各国のLGBT関連運動に多額の資金提供をしていたことが、エポックタイムズの調査で明らかになった。その額は過去3年間で41億ドルに上る。
最近、バルト海にある二本の重要な海底ケーブルが損壊し、ドイツ、スウェーデン、フィンランド、リトアニアの四か国が […]
米国議会は中国の最恵国待遇の取り消しを提案。AI技術競争において優位を目指す「AIマンハッタン計画」も始動。中国経済への影響が注目される
トランプ次期大統領は緊急事態宣言を準備し、不法移民の強制送還計画を発表した。計画では特に中国籍の兵役年齢の男性を優先している
米司法省は最近、IR事業をめぐり日本の政府関係者に賄賂を渡すよう指示して、中国企業のCEOを海外腐敗行為防止法違反の容疑で起訴した。