北京の幼稚園で児童虐待、針で刺された痕・正体不明の薬も

中国で児童虐待問題が頻発する中、このほど北京市の私立幼稚園での新たな事件が報じられた。中国メディアによると、一部の園児にはで刺されたような痕が見つかり、不審なも飲まされていた。

中国国内複数のメディアは、北京市朝陽区紅黄藍幼稚園の園児の親十数人は22日午後、「子供たちが幼稚園で虐待を受けている」と同区警察当局に通報した、と報じた。被害を受けた園児らはおもに同園の国際コース3歳児クラスに通っている。

報道によると、保護者らは園児たちの足や臀部、脇下など体の一部に針で刺されたような痕の写真を警察側に提供した。また、子供たちの証言から、毎日白い錠剤を飲まされていることもわかった。また、一部の園児はわいせつな行為を受けた疑いもあるという。

23日午後、虐待の報道を受けて多くの保護者が同幼稚園の前に集まり、事件について園側の説明を求めた。しかし、園責任者は保護者の前に現われなかった。

また被害を受けたとみられる園児の母親が中国紙・中国婦女報(23日付)に対して、「娘はこの2日間泣きながら、『具合が悪くなっていないのに、なんで先生が注射をするのか』と話してくれた」と訴えた。

この母親の話では、3歳児の子たちは先生らに脅かされたため、怖くて親に話せなかったという。娘の様子がおかしいと、「私は娘と一緒に布団に入って、布団の中にもぐってから、『もう先生たちに聞こえないから、ママに話して』と言ってあげた。すると、娘が全部話した」。

中国婦女報によると、この母親が他の保護者から入手した情報では、十人の園児の体から針を刺された痕が見つかったという。

また別の保護者は、「子供から聞いた話では、園児らは昼食の後、先生から白い錠剤を渡されて飲んでいる」と話した。一人2錠だという。

この保護者が提供した動画には、この子供が「(白い薬)飲んだことがある…先生からもらった…ほかのお友達も飲んだ…毎日飲まないといけない…寝ないと飲まされる」と、園での様子を思い出しながら話したのが映されている。

さらに、一部の男児や女児がわいせつ行為を受けている可能性が高いという。匿名希望の保護者は同紙に対して、「先生が身体検査や予防接種をすると言って、子供たちを別室に連れ込んだ後、服を脱がせて全裸にした」「部屋には男が待っていた」「男たちも裸だった」と子供から聞いた話を言った。

娘が同園国際コース3歳児クラスに通う一人の保護者は「怒りで全身がずっと震えていた」と、涙を流しながら取材に答えた。

国内メディアは、北京市朝陽区教育委員会は園児虐待の疑いで三人の担当教諭を一時停職にしたと報じた。警察当局も調査を始めたという。

同幼稚園の運営会社は、幼児教育企業・北京紅黄藍児童教育科技発展有限公司だ。同様な直営幼稚園は中国国内で約80校ある。フランチャイズで運営している幼稚園は国内で175校。北京市朝陽区にある同園には、国際コースと普通コースがある。国際コースでは園児に英語教育を行っている。「財新網」の報道によると、国際コース3歳児クラスの学費は月5000元(約8万5000円)。普通コースは月3200元(約5万4400円)。今年9月に米ニューヨーク証券取引所に上場を果たした。

(翻訳編集・張哲)

関連記事
通学中の学生を狙った社会報復事件が絶えない中国、学校前は厳重警備。
その非人道的な所業から多くの国から停止を求められている中共の臓器狩り。中国共産党は否定しているが、今回、党内部の官僚から内部告発があった。告発者は「これはすでに産業化された仕組みだ」と述べている
10年前、中共は「中国製造2025」計画を掲げハイテク製造業強国を目指した。しかし現在、中共は知的財産権侵害や不公正競争の指摘を受けている。EVや高速鉄道で進展も、核心的な技術は不十分だ。
中国の資本市場から11月に457億ドルの資金が流出し、過去最大を記録。トランプ氏の関税政策への懸念と中国経済の不安定さが主因。中国政府の景気刺激策は市場の期待に応えられず、人民元も下落。習近平は窮地に陥っている
閑古鳥鳴く武漢市のランドマーク。家賃は暴落でも管理費用は上がっている?