米パラマウント社本社。(Photo by Frazer Harrison/Getty Images)

米大手映画会社パラマウント 中国企業による出資が白紙撤回 

米大手映画会社のパラマウント・ピクチャーズはこのほど、中国企業2社から10億ドルの出資を受ける合意が白紙撤回になったと発表した。近年、中国企業の海外映画業界への参入が活発化するが、プロパガンダの目的を懸念する声も強まっている。

同社は昨年11月、中国国営大手映画会社の上海電影集団(上影)、華樺伝媒(Huaha Media)から合計10億ドルの出資を受けるという契約を取り付けた。今後3年間、パラマウントが製作する全ての映画に、同2社が制作費の25%以上を負担するという内容だ。

今年6月に支払う予定の初回分担金は8月になっても、パラマウント側に入らなかった。中国政府によるマネーの海外流出規制が一因と思われるが、ほかにも複雑な事情があるようだ。中国とのパートナーシップを推進してきたグレイCEOの退任を、中国側が快く受け止めていないという見方もある。

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