香港メディアはこのほど、胡春華氏と陳敏爾氏は19大後、中央政治局常務委員に昇格しないとの見通しを示した。(FRED DUFOUR/AFP/Getty Images)

胡春華氏と陳敏爾氏、「チャイナ・セブン」入り見送りか=香港メディア

中国共産党は10月25日に、最高指導部である党中央政治局常務委員(現在7人)の新メンバーを公表する予定だ。これまで最高指導部入りの可能性が高いとみられる陳敏爾・重慶市党委員会書記(57)と胡春華・広東省党委員会書記(54)の昇格が見送られた、と複数の香港紙が報じた。

香港紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」(22日付)は、第19期中央政治局常務委員は「習近平、李克強、汪洋、栗戦書、王滬寧、趙楽際と韓正の各氏」と伝えた。

明報(18日)も、新最高指導部メンバーにサウスチャイナ・モーニング・ポストと同様に7人の名前を挙げた。

両紙とも、習近平氏と李克強氏がそれぞれ引き続き国家主席と国務院首相を務めるとみている。しかし、汪洋氏など他の5人の新常務委員の職務について、意見が分かれた。

サウスチャイナ・モーニング・ポストは、栗氏は党内序列第3位の全国人民代表大会常務委員長に、韓氏は同4位の中国人民政治協商会議全国委員会主席、王氏は同5位の党中央書記処常務書記、趙氏は同6位党中央規律検査委員会書記、汪氏は同7位の国務委員常務副総理と、それぞれの職務に任命されるだろうと推測。

「明報」は、汪洋氏が全国人民代表大会常務委員長に、王滬寧氏が中国人民政治協商会議全国委員会主席に昇格すると予想している。両氏は第17期中央政治局委員で、栗氏など3人は次の第18期中央政治局委員であるためだという。

また両紙は、陳敏爾・重慶市党委員会書記と胡春華・広東省党委員会書記が新「チャイナ・セブン」に昇格しないとの見方を示している。

胡氏は、党内共青団(中国共産主義青年団)派の代表人物とみられる。孫政才・前重慶市党委員会書記とともに、「ポスト習近平」として次期党大会(20大)後に、習近平氏と李克強氏の後任になる見通しだった。孫氏が汚職容疑で今年7月失脚した、海外多くのメディアは習近平氏が「次の次の最高指導者を指名するやり方を廃止した」との見方を示した。胡春華氏の政治局常務委員入りの可能性も低くなった。

習近平氏の側近の陳敏爾氏は近年、習氏が国家主席の就任に伴い、貴州省長や同省党委員会書記などの重要ポストに速いペースで昇進した。7月に、孫政才氏の後任として重慶市トップに就任した。

重慶市トップである党委員会書記は従来、中央政治局委員を兼任するため、陳敏爾氏は19大後の政治局委員に昇格する可能性が高いとみられる。また、一部の海外メディアは陳氏が、政治局常務委員入りと予測していた。

(翻訳編集・張哲)

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