EU首脳会議、アフリカ移民の大幅削減で合意 基金に追加拠出へ

[ブリュッセル 19日 ロイター] – 欧州連合(EU)加盟28カ国の首脳は19日、ブリュッセルで首脳会議を開き、移民対策について協議した。

首脳らは、アフリカから欧州に入る移民を大幅に削減するため、EUが設立したアフリカ基金に資金を追加拠出することで合意。イタリアが移民対策としてリビアで行っている活動への支援を強化することでも一致した。

議長を務めたトゥスクEU大統領は会議の後、「われわれには地中海の中央を通る(移民)ルートを封鎖する現実的な見込みがある」と発言。アフリカから地中海を渡ってイタリアに到着する移民の数を減らす必要性を強調した。

欧州委員会は各国に対し、アフリカの移民関連プロジェクトを来年初めまで運営するために追加で2億2500万ユーロの資金が即座に必要だとの見解を示した。

EUはすでに、移民対策としてアフリカを支援する基金に29億ユーロを拠出することで合意している。

EUに到着する移民の数は2015年に急増し、100万人を超えたが、2016年には各国の対応により、70%以上減少した。

EUでは、移民の急増を受けて、最初に到着した国が難民保護申請を審査するという現行ルールの見直しを目指してきたが、加盟国の意見は一致していない。

トゥスクEU大統領は19日、12月の次回EU首脳会議で難民申請のルール見直しについて再び話し合う予定で、来年半ばまでの合意を目指していると述べた。

関連記事
12月20日、米国務省の外交団がシリアに到着した。バッシャール・アサド政権崩壊後、ワシントン高官がダマスカスを公式訪問するのは初めてとなる。
10年前、中共は「中国製造2025」計画を掲げハイテク製造業強国を目指した。しかし現在、中共は知的財産権侵害や不公正競争の指摘を受けている。EVや高速鉄道で進展も、核心的な技術は不十分だ。
英国のフィリップソン教育相は、中国による高等教育機関への影響について警戒を呼びかけている。庶民院での議論では、中国が公的機関や企業、大学にまで浸透している実態が指摘された。
12月16日、英豪閣僚級会議がロンドンで開催され、中共のスパイ浸透対策が主要議題となった。英国外相は中共スパイの楊騰波の入国拒否を支持し、豪州外相は複雑な国際情勢を指摘。英国の外国影響力登録制度の施行は延期され、中共の指定級が注目されている。
インド政府は、中国からの安価な鉄鋼輸入を抑えるため、最大25%の関税(セーフガード)の導入を検討している。この […]