習近平国家主席 (Photo by Lintao Zhang/Getty Images)

19大までの5年間 覆された江沢民の数々の政策

中国共産党第18回全国代表大会(18大)以来、習近平氏は軍事、政治、教育、経済など各分野で江沢民政策を覆してきた。そのため、江派の利益集団からの反発も空前絶後のものとされる。19大まで過去5年間も繰り広げられた習、江両陣営の熾烈な戦いは、江派勢力の敗退で決着がついたとも読み取れる。

習近平当局は9月21日、「一流の大学と一流の学科の建設」(通称「双一流プログラム」)を打ち出した。同プログラムの始動は江沢民政権が推進した「211」「985」プロジェクトに終止符を打った。

「211プログラム」は、教育部が1995年に定めたもので、21世紀に向けて中国の100の大学に重点的に投資していくとしたもの。これら大学は「211工程重点大学」あるいは「211重点大学」と呼ばれ、それまでの「国家重点大学」という言葉に取って替わった。

▶ 続きを読む
関連記事
中国の鉄鋼業は不動産不況やインフラ投資減速により縮小傾向。2025年までに鉄鋼輸出が5割減少すると指摘している
小野田紀美科学技術相は5日の記者会見で、南鳥島沖で進められる国産レアアース採掘に向けた深海試験について、「我が国の経済安全保障上、極めて重要な取り組みだ」と述べ、研究開発への期待を示した。
中共外交部の報道官が数日間にわたり、サンフランシスコ平和条約(1951年)の合法性を否定し、国際法上の効力を持つのはカイロ宣言とポツダム宣言であると強調したことが、国際社会や法学界で議論を呼んでいる。日中間で「台湾有事」をめぐる外交的緊張が高まるなか、事態は新たな局面に入った
中国河南省で転落事故後に死亡した14歳少年の臓器提供を巡り、母親が「手はまだ温かかった」と疑念を示した。死亡判定や手続きの透明性にネット上で関心が高まり、事例は国内で波紋を広げている。
白タク急増で10時間走っても赤字? 中国・東北でタクシーが一斉スト。追い詰められた運転手たちの町で何が起きているのか