英首相、EU離脱へ閣内結束を強調 新たな政策で支持回復狙う

[マンチェスター 1日 ロイター] – メイ英首相は1日、自身が率いる保守党の年次党大会の開幕にあたり、BBCテレビのインタビューに応じ、6月の総選挙での大敗を謝罪した上で、欧州連合(EU)離脱に向けて閣内は結束していると強調した。

この前日、ジョンソン外相はEUとの交渉で個人的に譲れないとする4条件を提示。専門家はこれについて、メイ首相に圧力を掛ける意図があるとの見方を示している。

メイ氏はインタビューで、主要閣僚間の対立を否定し、EU離脱に関して閣内は結束していると述べた。

総選挙で保守党が過半数議席を維持できなかったことで党内から辞任を要求する声があがっていたメイ氏は、マンチェスターで開催される党大会で政策のリセットを図りたい考えだ。

メイ氏は1日、新たな政策を公表。居住目的での住宅購入や学生の授業料支払いを支援するプログラムの延長により、労働党に流れた支持の奪還を目指す。

メイ氏はまた、政府は離脱交渉が「合意なく」決裂した場合の対応も検討していると表明。離脱交渉で満足な合意が得られなければ交渉を諦める方針を明らかにした。一方、自身は合意を望んでいると述べ、EU離脱派と残留派の双方のつなぎ止めを図った。

党大会に到着したジョンソン外相は、首相に忠誠を誓うと表明したものの、先に示した「4条件」について詳しいコメントはしていない。

党大会では、メイ政権の閣僚が次々に党の結束を訴えた。フォックス国際貿易相は「われわれは党に関する議論をやめて、国についてもっと議論すべきだ」と述べた。

一方、党大会会場の外ではEU残留を求めて数千人が抗議。メイ首相には、党内の結束だけでなく、EU離脱派と残留派に分断された国民の結束を図ることでも長い道のりが待っている。

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