中国の国際戦略

日本に歓迎される中国「出稼ぎ」パンダ 1982年までは無償レンタルだった

東京都上野恩賜動物園で6月12日に生まれたジャイアントパンダの子が、生後一カ月を迎えた。母親「シンシン」と父親「リーリー」が来日したのは6年前の冬。国賓待遇で迎えられたこの希少動物には、中国当局による商売道具としての要素が強い。(話題性から、2011年2月23日の記事を再掲載します)

2011年2月21日深夜、中国四川省から2頭のパンダが特別専用機で日本にやってきた。各メディアが一斉にこの話題を取り上げ、2008年以来のパンダ到着に地元も「パンダ歓迎実行委員会」の設立や歓迎イベントの開催で盛り上がりを見せた。

2頭のパンダのために東京都は中国側に年間8500万円という巨額のレンタル料を支払うことになる。今まで国宝と称され、諸外国との友好ムードを演出するために無償提供されてきたパンダだが、いまでは、資金を稼ぐための商品となっている。

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ユニークな黒と白の模様のパンダ。笹や竹など限られた食べ物を口にし、とても低い繁殖率から、絶滅危惧種に入る希少動物だ。数十年の生態系の調査が続くものの、不思議な白黒模様はずっと謎のままだった。