ブランド靴工場を調べた米団体員、拘束や消息不明に=中国
米労働権利団体の中国労工観察(China Labor Watch、CLW)によると、中国の大手靴メーカー「華堅グループ」の労働環境を覆面調査するため派遣した調査員3人のうち、1人は公安当局に拘束され、2人は消息不明になっている。 CLWの李強事務局長がこのほど一部の情報を公開した。
華堅グループの労働環境に関する告発を受けたCLWは、4月に中国人活動家らに調査を依頼した。グループの江西省の工場に潜入した調査員1人は5月下旬に公安当局に「違法な監視活動を行なった」として拘束され、広東省東莞市の工場の調査を行う調査員2人は、5月28日から連絡がとれなくなったという。
CLWによると、工場の従業員は毎日の労働時間は12時間以上、週6日勤務、平均月収は2500元(時給換算で約166円)、いずれも中国の最低賃金・最長労働時間の政府基準に大幅に違反している。一方、油類などの化学物質を扱う従業員に安全生産の訓練も実施しない。CLWは、これらの証拠を盛り込んだ調査報告書を、6月中に公表するとしている。
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