警察が武力鎮圧

【動画あり】強制立ち退きに抵抗、丸ごしで抵抗する村民に歓声

広西省チワン族自治区南寧市邕寧(ようねい)区の梁村の村民数千人では27日、地元政府による強制立ち退き抵抗するため、武装警察らと大規模な衝突に発展して、流血事件が発生した。村民側では、女性や子供を含めて10数人が負傷し、警察らも7、8人が負傷した模様。

匿名希望の村民が大紀元に対して、現地時間午後4時頃、地元政府は200~300人の武装警察などを派遣して、立ち退きの強制執行で村に入ろうとしたが、村民が自ら組織した護衛隊2000~3000人に入村を阻止されたと話した。その後、双方は1時間ほど対峙し続けたが、午後5時頃に衝突が発生した。

下記は、大紀元中国語がウェブサイトで流れた動画を転載したもの。1つ目の動画では、武装警察が、住民を警棒などで叩いている様子がわかる。2つ目の動画では、丸腰の住民らが石を投げるなどして武装警察に抵抗。この勇敢さを称えるため「フォー!」といった歓声が聞こえる。

この村民の話によると、双方は石を投げ合って多くのけが人が出た。村民たちはケガした警察も含めて負傷者を病院に送った。

別の村民の話では、現場で鎮圧を行った警察のほかに、地元政府に雇われた農民工がいたとみられる。その人らは武装警察の格好をし、警棒で村民を殴打したという。

2018年12月、第12回中国(南寧)国際園林博覧会の開催を控えている南寧市政府は、今年22億元(約352億円)を投じて博覧会の会場建設を始めようとしている。

村民たちによると、梁村は同博覧会の会場範囲内に入っていないにも関わらず、政府は、同村の7000人村民全員に立ち退きを要求した。

また、「政府が提示した立ち退き補償では、今後生活をしていくのに全く足りない」「村の1世帯には約20数万元(約320~464万円)の補償を得られるが、その金額で住宅を買ってからは、もう何も残らない」「補償金は、市場の住宅価格より低い」と村民が話した。

さらに、村の田んぼや畑などはすでに政府に徴収されたため、農業したくてもできない。農民工になって、都市部に行っても「景気が悪いから、仕事がないのだ」と村民たちは嘆いた。

中国国内インターネット上では、同村での衝突事件についての情報がすべて封鎖された。地元政府も、同村に派遣する警察の数を増やし、関係者以外の入村を禁止した。

村民たちは地元政府が合理的な補償が提示しない限り、抗議や抵抗を続けていくと示した。今後村民と政府の間で大規模な衝突事件が再発の可能性が高い。

(記者・顧暁華、翻訳編集・張哲)

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